※使用した画像はNHKの公式HPや、録画したドラマの

データから抽出して利用しております。
全て批評目的の引用であり、他意はありません。


ここのところネタが有りすぎて、遅れに遅れてしまいました。

本当は4月8日の時点でUP寸前までやっておきながら、

2週間近く放置してしまった...。その間にまた未UPの

回が増えてしまったので、この記事以降は手法を変えて

簡潔な内容にするつもりです。

さて、舞台裏話はこの程度にして本題に入ります。



冒頭のシーンで、前回の清盛の妻明子死亡フラグ成立の場面と、

それで清盛が荒れているシーンがチラッと流れました。

そのあとで、本題に入ります。

徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

時は天養元年(1144年)


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

もう恒例になりつつある強訴のシーンです叫びビックリマーク

本当にこの時代は、僧兵やそれを仕切る高僧達が

気に入らないことがあると強訴という手段に訴えて、

困りものであったのは事実でありますビックリマーク



ナレーション(頼朝)

この頃朝廷に不満を持った寺社は、

しばしば武装して都に押し寄せていた

世に言う強訴である



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

今回の強訴の中心人物である、延暦寺の僧侶明雲


鳥羽院に仕える公家

「法皇様、比叡山の坐首(最高責任者)が、

た強訴を起こしておりまするビックリマーク


治天の君(実際の政治主導者)である美坊主鳥羽法皇に、

強訴発生の知らせが届きます。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「近頃、とみに盛んぞ」


えっ、鳥羽法皇様、それだけですか叫びビックリマーク

と思いきや、ちゃんとパパ盛こと平忠盛のところに

強訴撃退命令が来ていたりして...



忠盛の家臣

『殿、鳥羽法皇より

「直ちに強訴の山法師共を打ち払え」

との命が!』

徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「すぐ一門に触れを出せ!」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

忠盛の命令で強訴撃退のために出撃した平氏武者達


要するに、パパ盛が平氏一門に対して

「強訴撃退のために出動せよ!」と命令しているわけです。

どこぞの自己防衛大臣より、よっぽど頼りになる

「ミキプルーン パパ盛ビックリマーク」です!


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「黙れ~プンプンビックリマークここから先は行かせぬプンプンビックリマーク

(弓を)構えよビックリマーク

この忠清の一喝で、強訴の山法師どもは一瞬怯み、黙りますビックリマーク

こういう時(だけ)は頼りになる、脳みそまで筋肉なキャラの伊東忠清ですビックリマーク


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「神輿に矢を射掛ける気か~!」

オーッ(山法師達の合唱)


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「通さねば、たちどころに

神罰がくだるぞよ!」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「止めよ!同じ近江(現在の滋賀県)の

高島郡(たかしまごおり)に我ら(平氏)の荘園がござる。

延暦寺に寄進致しとうござるが、いかに!」

※平氏方は、土地の寄進という飴を与えて、懐柔を図りました


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「急ぎ戻ってその旨、院に申し上げるがよい

また、褒美にありつけようぞ!」



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「退け(ひけ)~!」


これで、今回は割とあっさり引下がった叡山の荒法師達。


ナレーション(頼朝)

平氏はその武力と財力を駆使して

強訴を退け、その報いとして、

鳥羽院から領地や位を与えられていた


というナレーションが入り、そのすぐ後に忠盛の

論功行賞のシーンがあります。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
忠盛の家臣達は、「忠盛は武士として初めて公卿になるビックリマーク

と思い込んでおりました。上四位の下から昇進する場合、

それが通例であるといった話もしております。しかし、現実は...


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
尾張の守(おわりのかみ)忠盛、そなたを

上四位の上(しょうしいのじょう)とするビックリマーク


公卿とは、従三位以上の高官のこと。現在で言えば

政権の中枢たる閣僚のようなイメージと捉えてよいと思います。

要するに、このシーンでは

「閣僚入り間違いなしビックリマーク」と自他共に思っていたのに、

肩透かしを食らったといった感じですねドクロ


ですが忠盛の正四位上への昇進は、本当に平氏の家人達が

怒り狂うような人事であったのでしょうかはてなマーク

忠盛は確かに公卿への昇進を目の前にして亡くなっています。

しかし、忠盛の父である正盛の最終官位は従四位上です。

30段階ある位階で、正盛の最終官位である従四位上は、

上から9番目のランク、忠盛はそれから2つ進んだ7番目の

ランクである正四位上にランクアップしているのです。

参考資料 位階Wiki


ついでに言うと、六番目のランクである従三位から
一番高いランクである正一位までが公卿になります。
それまでの武家は、そんなに高いランクの官位を

与えられはしませんでした。


参考資料 公卿Wiki   


頼朝と彼の子孫を度外視すれば、河内源氏の最盛期とも

言えた八幡太郎義家でさえ、位階は正四位下に留まっています。

ですから正盛の代で平氏台頭の土台を築き、更にそれを

盤石とした忠盛の正四位上の就任というのは、当時の

武家からすれば充分報われていたように私は思います。


参考資料 源義家Wiki 平正盛Wiki 平忠盛Wiki

そういった諸事情を考慮すると、
徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
念願の公卿にはなれず、傷心のパパ盛


ナレーション(頼朝)

どれだけ尽くしても、

武士を公卿にする気は無い!
朝廷のそんな思惑が 

ありありとした処遇であった


という解説のナレーションは、如何にも

「朝廷は武士をこき使っていただけ叫びとする

自虐的な視点が強すぎるように思います。

だからこそ、今までの通例を破って、武士でありながら

太政大臣にまで上り詰めた清盛を

引き立たせるつもりなんでしょうけどね。



場面は御所に変わります。ここで清盛は、

ある僧形の男に声をかけられます。

徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

高階通憲、出家して信西入道へクラスチェンジ!


それは出家して、名を信西とあらためた通憲でしたビックリマーク

(以後信西で統一)
清盛は新西に出家した理由を訪ねます。


「道理の通じぬ世に、ホトホト愛想が尽きた!」

そして信西の回想シーンに入ります。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

出家前の信西が、平氏に対してもっと報いるよう、熱弁をふるいましたが...


「王家と寺社が共に栄える。さような世にございまする。
そこで益々欠かせぬ武士の力!度重なる強訴、
平氏が退けておることを見れば、明らかでございましょう!」


公家

「武士に位を与えるなんて、三位(さんみ)へ登るを
促すこととなりましょう!」


信西
それは何時のことかと、

お尋ねしております!


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

鳥羽法皇
「それは、いずれ」

そもそも鳥羽法皇が、これ以上平氏を取り立てる

気がないという描写ですビックリマーク


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

武士など、取り立てるに及ばぬ!


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

第8話「宋銭と内大臣」の回で、頼長邸のペットとなった鸚鵡。

このシーンでこのオウムは

「シュクセイビックリマーク

と2度も言い言ったのですビックリマークこれはもうギャグ以外の何者でもなく、

ツイッターの #平清盛 タグでもこの話題は非常にHOTでしたビックリマーク

恐らく頼長が口走った言葉を覚えてしまったのでしょうね。

それとも、頼長がつきっきりで教えたのか?

謎は深まるばかりでありますビックリマーク


話をドラマに戻します。頼長も、武士をこれ以上取り立てる気など

さらさら無いようです。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

天下の政に加えるなど、

国の乱れる素ぞ!


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

されど今や武士、とりわけ平氏の武力・財力は、
院にとってなくてはならぬもの

信西も必死で食い下がるのですが...


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
武士や寺社などに、みだりに
力を持たせとうない!
藤原摂関家による政を
再び行うことこそが、

世を正す唯一の道ぞ!


頼長は摂関家の黄金時代を取り戻すことが

世の混乱を治める唯一の道と信じ、

武士を取り立てるなど全く考慮してないということになっています。

史実の頼長はどういう人物だったのでしょうか?

昨年私が書いた記事である悪左府頼長 や、その元ネタとなった

「歴史秘話ヒストリア」の

“悪の華”は平安京の夜に開く~キケンな貴公子、藤原頼長~


や、藤原頼長Wiki  などを見てみても、この問題の答えは分かりません。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
比類なき才を持つお人ほど、こうと決めたら

頑なになって、決して考えを動かさぬもまた真理!
志だけがあっても、道は開けぬのだ


この台詞は、信西の頼長に対する評価でしょう。

頼長の才知は、他の人々に比べて抜きん出ている。

それ故に、考えを曲げることは決してない。

事実を端的に突いた、信西らしい人物評です。



場面は、清盛の弟である頼盛の元服シーンに移ります。

余談ですが、この頼盛は壇ノ浦の平氏滅亡時には、

一族と行動を共にしておりません。

まだドラマでは先の話になりますが、平治の乱の時に

平氏方に捕らわれた義朝の子である頼朝の助命を

その時には平氏の棟梁となっていた清盛に必死になって

嘆願したのは、頼盛の実母である池禅尼(宗子)でした。

池禅尼が頼朝の助命に必死になった理由は、

頼朝が亡くなった池禅尼の産んだ子(家盛)」によく似ていたから

というのが通説となっています。



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

頼盛の元服シーン


パパ盛
清盛、家盛、兄として武士として頼盛をしかと導いてやるがよい


家盛:はい、父上


清盛
申し訳ありませぬが、武士として導くとはいかなることか、
分かりかねまする
体よき番犬としてこき使われながら、命懸けで戦えと、、
そう教えよということにございますか?
明子は疫病で死んだ!
疫病も、その素となる飢饉も止められぬ不甲斐ない朝廷を
正そうにも、奴等は武士に参議を許す気は無い
俺達の武力と財力を搾り取るだけ取って捨てる気だ!


家盛:兄上!


清盛
一体なんなのだ?平氏を背負うとは!病に苦しむ
妻の死に目に会うことも許されず、そんなにまでして
背負わねばならぬものとは、一体なんなのだ?



相変わらず清盛は、自分を取り巻く状況が気に入らず

わめき散らしております。

「妻の明子が死んだのは、宋の薬を購入することを許さない

院のせいで、そもそも疫病を止められない朝廷も不甲斐ないプンプンビックリマーク

とわめき散らしておりますが、その当時の農業技術では

天候不順などで飢饉が発生することは防ぐことが出来ません。

出来ることといったら、豊作の年にキチンと蓄えを作り、

飢饉時に蓄えを放出することくらいです。

まぁ当時の朝廷にそんな貧民救済が出来ていたとも

思えませんので、朝廷が不甲斐ないということ自体は

理解できなくもありません。


しかし、当時の医療レベルでは疫病を防ぐことなど出来ません。

それに宋の商人が薬を日本に持ち込んでいたのであれば、

院がその売買を禁止していようがいまいが裏取引で

入手は可能でしょう。仮に院が正式に宋の薬の購入を

禁じていたとしても、この当時の日宋貿易は国家レベルの

通商ではなくて私貿易です。宋の商人からしてみれば、

日本の最高権力者が何を言おうが、構わず商品を持ち込むでしょうね。


「朝廷を正そうとしても、貴族達は武士を不当に扱って搾取し、

使い捨てにするつもりだ」

という部分は、一応理解できないでもありません。

ですが、怒鳴り散らす清盛の姿はあまりにも見苦しいものでしたし、

清盛の父の忠盛は、祖父正盛よりも最終官位は2ランク上がっている

のですから、朝廷が平氏に対して全く報いていなかったとまでは

言えないのでは?という点は、先に述べたとおりであります。



一応続編に続く予定です...






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