平清盛第6話「西海の海賊王」ってこんな話(パイレーツ・オブ・瀬戸内海)だったよね 前編
の続編記事です。
この記事でもNHKのHPからあらすじを
引用させていただきます。
ちょっと小さい青文字で記してあるのがあらすじ部分です。
※今回使用したあらすじ及びドラマの画像は、
批評目的の引用として使用しております
NHK公式ページへのリンクです
あらすじ
兎丸も清盛が父の敵の子であることに気づき、
清盛を再び捕縛して帆柱につるし、忠盛に一人で沖にでてくるよう手紙を届けた。
宙吊りにされた清盛。
思いっきり平氏陣営の足を引っ張りまくりです!
平氏の宿営地では皆が思案にくれていた。伊藤忠清(藤本隆宏)は
闇討ちを主張する。そして夜明け、つるされた清盛の前に
平氏の船団があらわれた。海賊船に次々と乗り込む平氏一行。
射殺されそうになる清盛を救ったのは叔父の平忠正(豊原功補)だった。
平氏側は次々に海賊たちを討ち取っていった。
アーサー王よろしく、
エクスカリバーを引き抜くシーン。
さらにこのシーンではワザワザ「シャキーン」という
効果音まで入ってました。
鞘から抜いたわけでもないのに、どうしてこんな音が?
とにかくこのドラマの脚本家や演出家は、西洋の騎士小説や
それを素にしたTVゲームを意識しすぎであると言わざるを得ません。
本当に期待を裏切らない通憲。
何かあると、誰でもよいor何でもよい
と口走る通憲サン。これが天下の大学者の姿か?
どう考えても後に恐怖政治を敷いた
独裁者藤原信西になる人物とは思えません。
ショッカーみたいな悪の組織(このドラマでは朝廷?)に
拉致され、改造(洗脳)されでもしたのでしょうか?
そして忠盛は兎丸と斬り合うが、親の敵と迫る兎丸に追いつめられる。
兎丸に追い詰められたミキプルーン忠盛パパ。
どうして平氏の棟梁たる忠盛が自ら得物を手にして、
海賊船に乗り込む必要があるんだ?
最強の武士と名高い源為朝、木曽の山猿こと源義仲や
武士の正規教育を受けてない野生児(このドラマの清盛も同様か)
源義経みたいなバリバリの体育会系武将と違って、
平忠盛は私的に宋と貿易していて富を蓄えた知性派の武士です。
どう考えてもおかしくないか?
引き続き忠盛パパ大ピンチ継続中
どんだけ民を苦しめたら気が済むんや?
相変わらずの王家の犬が!
語るに堕ちた兎丸!
お前が言いたかったのは、生活の手段を失って盗賊になった者を
無慈悲に斬り捨てる武士よりも、貧しい者に施すために
盗みを働く自分や、父の朧月の方がエラいということではないのか?
なのに憎みきっている武士と義賊であるという自分達を=の
関係で結んでしまった
あえて言おう、お前の言には正義ひとかけらも存在しないと!
「朧月の子か?」
命の危険に晒されているとは思えない冷静な忠盛パパ。
そこへ清盛が駆けつけ、兎丸と清盛の激しい斬り合いになった。
朧月の兎丸なら餅でもついておれ~
もう完全につまらんギャグの応酬になっています。
お父は悪なんかやない!お父は義やった!
強うて優しい立派な漢(おとこ)やった!
俺が分からしたるんや、お父は正しかったって!
王家にも王家の犬にも 俺が分からしたるんや!
いくら自分の父の正当性を訴えたところで、
為政者からみれば盗賊朧月などただの罪人。
それに自分達の盗みをはたらくという所業を、
武士が人を斬るのと同じだと言ったのは、
他でもない兎丸くん、チミだよ!
清盛は兎丸が出生の秘密を教えたせいで自分がいかに苦しんだか、
そして、自分を助けにきてくれた平氏への思い、武士として生きる覚悟を叫び、
やがて兎丸を倒す。
俺こそお前のせいで俺は父を失った!
あの時お前さえ余計なこと言わなければ、
俺は何の迷いもなく父上の子でいれたのじゃ
当たり前の武士でおれたのじゃ!
清盛、グレて無頼の高平太をやっていた
ことの責任を完全に兎丸に転嫁
兎丸の「お前は忠盛の子ではない」発言のせいで、
無頼の高平太をやっていたんだ~!という理屈で
「お前ガー攻撃」をやっている清盛。
自分の弱さを顧みずに一方的に兎丸を非難している清盛!
こんなところでNHKの正体を見たような気がする...。
この剣を持っておるか
※ここでの青字は私の心の声です
えっ?教えてくれるの清盛!第1話からず~っと不思議だったんだよ!
何故最強の刃物たる日本刀より武器としての性能が劣る
宋の剣をずっと持っていたのかを!
俺が~、武士だからだ~!
血は繋がらなくても
平氏の男だからだ~!
今ここで俺を知るために
この剣と出会うたのだ~!
ガクッ全然答えになってないよ、清盛
日本の武士であると大声で叫ぶ清盛が、
何で唐渡りの剣を愛用しているの?という問いの
答えに全くなってない。民主党閣僚の論点をズラして
質問内容に答えない答弁と同じだぞ!
そもそもその剣は幼き日に忠盛パパから貰ったもの。
忠盛パパは、宋との私(密)貿易で入手したのか?
だったら、これみよがしに持ち歩いたらマズイんでないの?
それにチミは忠盛パパを、つい最近まで
「王家の犬」呼ばわりして嫌っていたよね?
なのに、無頼の高平太時代も後生大事に持ち歩いてたよね
言い逃れは許さんこれが動かぬ証拠写真だ
まぁ武器としての性能は、というか切れ味は日本刀より劣るが、
荷物運びの役には立ちそうだ。通常の日本刀はこんな
荷物持ちといった用途では使わないものなぁ...。
重商主義の国を造ろうとした合理主義者の清盛の
トレードマークとしては似合わなすぎる!
いくら清盛が宋との貿易を促進したから
といって、こんな使いにくい剣を
わざわざ主人公のメインウェポンにして
目立たせようとするNHKの意図は何なのだ?
第2話の冒頭では、
「三種の神器のうち、草薙の剣が見つからない」
という報告を聞いた頼朝が
剣の行方が分からぬと聞いて清盛だと思った
今も平清盛がどこかで生きていて
剣を振り回しているのだと
と語り、清盛の剣が海の底に沈んだ草薙の剣を
連想させる形で沈んでいくシーンが流れました。
海に沈む清盛の宋剣。どう考えても草薙の剣を連想させる映像である
NHKは一体何がやりたいのか?
皇室を王家と呼んで散々コケにし、
その皇室の象徴たる三種の神器の一つである
草薙の剣と清盛が持っている宋の剣を同一視する。
それで清盛が白河法皇の実の子であるという説を
補強したいのか?
それとも全く異なる意図があるのか?
ドラマのストーリーに戻ります。
清盛が力任せに振り下ろした剣が、兎丸の戦意を喪失させたシーン。
こういう用途で使うには、確かに日本刀より宋の剣の方が向いている。
日本刀は切れ味を求める故に、全体的に刃の幅は薄い。
結果として武器の強度としては剣より劣る。
そんな日本刀でこんな太い丸太に打ち付ければ、
下手をするとっと折れる。
もしくはあまりの切れ味のために木に深く突き刺さり、
抜くのに戸惑う間に敵の反撃を受ける羽目になる。
しかし、この剣の刃は何だか丸っこい。完全に打撃用だ。
そりゃああくまで小道具だから、本当に切れる刃物である
必要はない。でも見かけくらいもっと鋭利な感じに
出来ると思うが、それをしてないのが明白だ!
武士の正規教育を受けていない清盛は力任せの
戦い方しか出来ない。それ故の宋の剣なのか?
この一連の流れではそういった勘ぐりも成立するぞ
忠盛に海賊の処分を任された清盛は、
兎丸に「お前は俺だ」と語り、仲間とした。
この者の処分、私に任せてはくれませぬか?
父忠盛にそう嘆願する清盛
父を失った悲しみを抱え、乗り越え
この面白くない世を面白く生きようと
足掻いておる男だ
清盛、兎丸を配下に引き入れるべく説得を試みますが、
なんじゃこりゃ?
このドラマでの清盛は、兎丸の言葉によって
自分が忠盛の実子ではないことを知り、
グレた高平太時代を送りました。
でもミキプルーン!じゃなかった、忠盛パパは生きてるよ!
だけど朧月はとうの昔に死んでるし、
忠盛は都の治安を悪化させる盗賊を役目として討っただけ!
それなのに俺とお前は同じ?
チャンチャラおかしいわ!
もっと面白きことが出来るはずだ
それでこそ朧月の義を証せるはずだ
お前の命、仲間の命共々、
我ら平氏にあずけよ
清盛、兎丸に高杉晋作イズムを
共に掲げようと提案!
それに朧月の義?
上杉の義。これのアホな意味での流用ではないの?
それに朧月を討った忠盛パパの
立場を否定してどうする?清盛
こんなアホなことを吐かした清盛に対して、
忠盛パパが何も言わないのも変だ...。
俺に餅つけというとんのか?
王家の犬のために!
けど、俺も賭けは嫌いやない!
お前のアホさ加減に
賭けたってもええ!
何だか下手な漫才をやった挙句、
殴り合った後に友情が芽生えるという
昔の学園漫画チックな展開!
清盛VS兎丸は、まさにこんな感じの展開でした。
努力・友情・勝利の方程式が
生き生きしていた頃の
少年ジャンプの漫画かよ!
そして京の都に凱旋した平氏の行列。
「俺は海賊王になるぞ~!」です!
ツイッター上では乱れ飛んでいました。
京に凱旋した平氏一行を多くの人々が見守る中に時子(深田恭子)の姿もあった。
海賊王宣言をした清盛の姿を見て呆れる
時子さん。この時点での彼女は、
海賊王清盛の妻となる己の運命をまだ知らない...
という感じで終わりました。
結論
大河ドラマ平清盛第6話「西海の海賊王」とは
「パイレーツ・オブ・瀬戸内海」
をかましたあと、清盛が
「俺は海賊王になるぞ~!」
宣言をした話!
それ以上でもそれ以下でもありません!