今まで色々と内容がおかしいと主張してきた大河ドラマ平清盛。

第3話は史実には無い創作の話だったので、歴史的事実と

異なるといった場面は無かったものの、やっぱりツッコミどころは

あちこちにあったので、感想文的なものを書きながら

ツッコミどころをみていこうと思います。


まずは第3話冒頭の頼朝の台詞である

「平清盛無くして武士の世は来なかった」という箇所。後世の歴史家が

そう評価するのは分かるんですが、何故に敵である頼朝が清盛を

リスペクトするんでしょうか?御家人達を統率する立場の頼朝が敵を

褒め称えるようなことを言っていたら、御家人達に対して示しが

つかなかったように思えるが...。
それにそんな気持ちが実際あったなら、何故清盛の子孫を根絶やしに

したんでしょうか?まぁ宗盛の子である六代は正確には北条家が

実権を握るようになってから消されたので、頼朝が殺したわけでは

ないですけどね。しかし、六代以外の清盛の子や孫達は徹底的に

粛清されています。自分や兄弟は清盛の温情で助けてもらったのに...

この頼朝が平氏の直系を根絶やしにしたことが、後の世に

「下手に情けをかけてもあとで報復される」という思想になって

一族根絶やしという結果を持って争いが収束するという事例が多く

なったように個人的には考えています。


次のシーンで清盛が絶賛家出&無頼生活中であるのですが、
この頃の清盛って既に出仕していたハズですが?
それに賊と間違えられて捕まってるし...。
まぁあんなに汚い格好じゃあ仕方ないよなぁ...。
しかし清盛の郎党、国松、時松、残る一人の名前
がよく聞き取れないが何とか松って言ってたのは間違いない。

しかしなんだかおそ松くんところの六つ子っぽい名前だ...。


とりあえず縄は解かれた清盛。ご自慢の宋剣を肩に
乗せて歩いてる。アンタどこのRPGキャラよ?
そこに絡んでくる源義朝は弓矢を持って刀は
腰に差してる。この時期の身分ある武士の格好って
こんなイメージなんだけど...。


次の場面では北面の武士が話題になります。Wikiでは
北面武士(ほくめんのぶし)とは、院御所の北面(北側の部屋)の
下に詰め、上皇の身辺を警衛、あるいは御幸に供奉した武士のこと。
11世紀末に白河法皇が創設した。院の直属軍として、主に寺社の
強訴を防ぐために動員された。

と説明されています。


つまり院直属の武士ということですが、それなりの上級武士なら
なれたっぽいのに義朝は却下されてしまった。義朝パパの為義が
時の権力者藤原忠真に土下座してまで頼んでたのに...。
それに冷遇されていたとはいえ、源氏という武士の棟梁の家柄の
嫡男がですよ...。


そんな北面の武士にヤンチャ盛りの清盛は忠盛パパのコネで
コネ任官(現在だったら入社かな)確定!
だけど「王家の犬になりくない!」と吠えて任官(入社)拒否!

このドラマでの清盛は既成勢力への反発心旺盛な人物という

位置づけっぽいけど、史実だとこの時期の武士が折角打診された

任官を断るなんて有り得ない話だよなぁ...。

それに殿上人という当時の貴族や上級武士であれば知ってて

当たり前な言葉を知らない...。まぁ視聴者への説明用にこうした

演出だったんだろうけどさぁ...。
それに「面白くない世を変えたい。変えるために強き野良犬として
生きたい」なんて高杉晋作チックな台詞を吐くし...。

いくら変革期を生きた人物という共通点があれど、もうちょっと
台詞は考えてほしいよなぁ...。


そこに宗子(義理)ママ登場!ヤンチャ清盛もこのお母さんには
頭が上がらない。後年池禅尼と呼ばれるようになった宗子。
平治の乱の時に義朝の子頼朝を捕らえたとき、宗子の嘆願で
頼朝は助かった。後に平家を滅ぼした頼朝は清盛の子孫を
根絶やしにするも、さすがに命の恩人池禅尼の子である
平頼盛(池殿)だけは助命し、彼の家計は御家人として存続...。
ある意味歴史を動かした宗子ママです。


次のシーンでは鳥羽上皇と璋子の会話の場面でしたが、

それにしても璋子という女性が無神経過ぎる。
鳥羽上皇に対して、白河法皇との不実の子である崇徳帝のことを
「上皇様のお爺様の子ですから、叔父子ととでもお思いになれば
いかがです?」だって!いくならんでもKY過ぎだろ!


次のシーンでは義朝が北面の武士への任官(就職)を却下されてる。
怒りの義朝、北面の武士の任官を拒否った清盛に対して絡みます。
そりゃあそうですよね。この時点ではよっぽど義朝の方が
しっかりしてるし...。あ、あくまでこのドラマでの話です。
史実の義朝って随分と多くの女性に手を出してる(載頼の母は
かなり身分の低い女性だったらしい)し、一族同士の骨肉の
争いも結構やってる。実行犯は義朝の子である悪源太義平だった
とはいえ、異母弟の義賢(木曽義仲の父)を殺しているし...。


次の場面ではまた清盛の手下が捕まってる。確かにナリは汚いが、
別に悪事を働いたわけでもないが...。ただドラマの画面上では
そういったシーンがなかっただけで実際悪事を働いてたのかも
しれないけど...。場面が変わって清盛と忠盛パパとのやりとり。
“責任を取る”という清盛に対して“何も言うな!”と
この件に関わるのを禁ずる忠盛パパ。清盛が守ったと言い張ってる
村がそのあとで賊に襲われたことを告げ、「お前のしたことは
賊と同じ。お前に恨みをもった賊が村を襲った。お前が襲ったも
同じことだ!」と忠盛パパに一括されて清盛撃沈!


叔父の忠正が「平氏と縁を切れ」と言うが、この当時
「縁を切りました」といくら言ったところで、本当に信じてもらえた
のかなぁ?そんな清盛に対し、忠盛パパは「それはならん!清盛は
平氏にとって必要な男だ!」なんて言ってるけど、後に清盛が大出世
するなんて分かってないこの時点でなんでパパはこんなに断言出来たの?


いたたまれなくなって清盛逃亡。義朝の今度は自分から絡んで、
「比べ馬で俺と勝負せい!」なんて言ってるし。本当に自分勝手
過ぎる清盛。途中で落馬してあっけなく敗北。

「俺はどうしようも無い男じゃ!」←やっと気付いたの?

その後で義朝が清盛に勝利宣言。「お前が舞を奉納してから3年、
お前に勝ちたい一心で武芸を磨いてきた」といったことを言ってる
ので、この時清盛は15歳。
どうしようもない15歳だよなぁ...。

それに場を立ち去る義朝に対して「勝ち逃げは許さん」だもんなぁ...。
たしか第1話で博打に負けた相手から同じことを言われて、
「負けた奴の言うことを聞いてられるか!」なんて言ってたよなぁ、清盛...。
しかし清盛のライバルとして義朝を引き立ててるんだろうけど、
史実の義朝ってどうも小物っぽくしか思えないんですよね、個人的には...。


次回予告を見る限りは清盛は北面の武士になるけど、内心不満
たらたらという展開になるのはミエミエです。
今後も清盛があちこちにぶつかりまくってイタイ場面が山盛り
になりそうな予感です。というより、今年の大河ドラマ平清盛は、

貴族政治に馴染めない清盛があちこちで衝突を繰り返し、

イタイ思いをしながらも権力を次第に握っていく話になると予想しています。



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