曹操

↑横山光輝版三国志の曹操。かっこいいぜ!


昨日三国志の最大の見せ場である赤壁の戦いを

メインテーマにした映画レッドクリフを観てきました。

映画の感想は別に書きますので、ここでは
私の三国志観をできるだけさらっと主張しておきます。


そもそも私が三国志に始めて触れたのは20年以上前に製作された

アニメ版の三国志。こちらもPart1では赤壁の戦いがメインテーマでして、
横山光輝原作でしたが、曹操が金髪、魏の有力な将軍であるウ禁が女、
劉備が20代くらいの青年(史実では50近いオッサン!)、

孔明先生がアイシャドーをしている、(Part1では出てきませんが)

周瑜の声がシャア大佐(池田秀一)、趙雲が元山賊、等々

突っ込みどころ満載でした。


劉備3兄弟  


その後にファミコンのゲームで三国志物が複数発売され、

それが元で横山三国志全60巻を購入。

この横山版三国志が私の三国志観の根底にあります。
この作品では吉川英治の小説と三国志演戯を主軸に

話が展開されていましたが、曹操を悪玉としては書かず、

乱世の奸雄とはしながらも非常に魅力的な人物として描かれており、

「俺が天下に背こうとも 天下の人間が俺に背くことは許さん!」
という有名な台詞に当時中学生の私は心震えたものです。
逆に劉備の嘘くさいばかりの聖人君子ぶりには辟易し、

正直好きになれませんでして、このころから心情的には

魏の曹操ファンというスタンスでした。



蒼天航路  


次に外せないのは曹操を主人公とした「蒼天航路」。

この作品では演戯ではなく、中国の正式な歴史書である

正史の三国志を下敷きにしており、今までの演戯主体の
三国志とは大いに趣を異にする作品でした。

例を挙げると、今までは曹操以上に典型的な悪玉として

描かれていた董卓や呂布が非常に魅力的に描かれていたり、
劉備をヤクザの親分的な一癖も二癖もある裏社会の人間として

全然聖人君子してない描き方をしていました。

こちらの方がどうやら実像に近いようでして、私としては

数ある三国志の中でもこの劉備が一番好きです。
あとこの作品の特徴の一つは曹操を主人公としていることもあり、

曹操配下の軍師達の智謀比べ等を丹念に描いているのも良かった。


その他にも吉川英治の小説を始めとして活字ものも多数読みましたが、
やはり基本となっているのは上記の漫画2大タイトルと光栄の
シュミレーションゲームの三国志シリーズ。あとゲームとしては

3部作まで出ている光栄の三国志英傑伝シリーズ。

1作目は劉備、2作目は孔明、3作目は曹操が主人公となっていて、

内容的には最初こそは史実や演戯にそっているものの、

後半では光栄のオリジナルストーリーが展開されています。
個人的にはマルチエンディングになっている曹操伝が一番好きで、
今までに5、6回はプレイしています。


そう言えば、今気付いたが呉陣営のことに全く触れてなかった...。
呉も孫堅、孫策、孫権の創業3代を筆頭に魅力的な人物は沢山います。
というより、魅力的な人物が多すぎてとても紹介しきれない。
そんな壮大な物語である三国志。

日本では邪馬台国の卑弥呼の時代に、当時の支那大陸では

こんな熱い戦いが繰り広げられていたんですね~。


書きたいことはまだまだありますが、キリが無いのでとりあえず

今回はこの辺で止めておきます。
演戯では曹操が悪玉、劉備が善玉として描かれていますが、

実際は多くの人が力や知恵を絞って懸命に生きていたことに

間違いなく、そんなレッテルを貼ってこの物語に触れるのは

非常に勿体無いと思います。


これから三国志に触れる方は熱き時代を生きた男達の話として、

変なフィルターを付けないで楽しんでもらいたい。
既に三国志好きという方も、そういう大きな目で見つつ、

中でも「自分は●●が好きだ」とかいった、

建設的な議論をしてもらいたいものだと思います。




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