帰省が終わりました。
今回の帰省は、実り多いというか、
成長して実家家族との関係が変わった、
何かを乗り越えた時間になったなぁと思います。
そのきっかけは、
数ヶ月前に知って、のめり込むように読み進めたクノタチホさんのブログのおかげだと思っています。
チホさんの定義する、
「自分彼氏、自分彼女」の考え方がとっても分かりやすくて、それまでぼんやりと感じてた自分の中のいくつかの人物像とその関係性が、具体的な輪郭をもってつかめるようになったのです。
私は、とくに、数年前の大きな失恋をきっかけに、自己がバラバラになってしまって、そこから底に沈んでいた心の問題がいくつも浮き彫りになってきて、自分が自分を愛するという方法がすっかり分からなくなってしまったんですよね。
今思えば、あの失恋は、
パワーアップするための破壊だったと思うのですけど。
浮き彫りになった問題のひとつは、
母親との関係性です。
とはいえ、私は別に不幸な育ちをしたわけでも全くなく、大人になるまで、親に愛されていることを、そのこと事態考えることもないほどに、全く信じて疑わなかったのです。
あれ?
とおかしくなったのは、30歳をすぎてから。
私の人生の選択が、母親の好みと合っていないことを知りました。
一方、母親と似た人生を歩む妹は母親と相性が良く、どんどん繋がりを深めていくみたいな彼女らに、ふうん?と感じていたところに、
「妹を守るために私を利用された」と感じる出来事があって、その時のショックから抜け出せていなかったのです。
子供みたいな悩みですよね。笑。
多くの「姉」や「兄」は、幼い頃にそんな思いをしているかもしれないのに、30才まで、そんな経験が無かった私は幸せ者なのかもしれません。
でも、それは、
私自身、戦いに疲れて心身ボロボロのときに、
妹を守るために、戦場に放り出されて、しかも、その放り出した先が戦場であることは見ないフリをされている
というような感覚だったんです。
母親にそんな扱いをされた自分自身を、
大切な存在として信じることができなくなりました。
こんなことを書くと、
母親が悪者になってしまいますが、
これは、母親個人ではなく、
女は家で守られているべきだ
っていう風潮が当然だった世代に根付く問題だと思うのです。
つまりは、
出来ることはすべてやってくれた私の母親も逃げ切れなかった根強い「時代の問題」と、私は向かい合ったんじゃないかな、と感じています。
単純に、母親は、
自分の能力いっぱいまで挑戦し、
負傷し、家の外に居場所を作ろうとする
でも、女である私のことを、
どうやって扱えばいいのか分からなかったんだと思うのです。
だってね、
私自身、戦いに疲れて心身ボロボロのときに、
妹を守るために、戦場に放り出されて、しかも、その放り出した先が戦場であることは見ないフリをされている
コレ↑私にされた時はめちゃくちゃショックでしたが、男の子、特に上の世代の男性達は、ふつーに家庭の女性達からされていることだと思うのです。私だって、父がそうしてくれるのは当然だと思ってた。
それに、
自分だけの人生に挑戦していく私を見ることは、自分が見てこなかった可能性を見せられているみたいで、母親も苦しかったのかもしれない。
そうやって、いつの間にか、
お互いに心の中で否定し合っていたのかも。
きっと、母親は、私の一部で、
私は、母親の一部だったんです。
今回の帰省中、
何かを具体的に話し合った訳ではないのですが、母親とぶつかり合うことはなく、
自然と、母親から、
あなたも頑張っているのね
本当に頑張ってるのね
という言葉が出ました。
和解したのです。
そんなことが自然に起こったのは、
私の内面で、深く自分自身を受容できてきたからなんじゃないかな。
うまく結婚も就職もできず、
社会的成功から落っこちてしまったみたいな私の人生。
でも、誰かを利用して何かを手にいれようとしたことは無いし、その時必要だと思ったことに、集中して、目の前にとても困ってる人が現れたら渡せるものは渡してきた。
この、私の男性性、
不器用だけど、とても誠実な自分の中の彼氏、
その彼を、
「成功していない」となじるのではなく、
なんて信頼できる男なんだ!!
と、称賛するようになったのです。
母親の態度が変わったことは、
この変化と無関係とは思えません。
そして、この自己受容が起こったこと、
母親も、私の自分彼氏を受け入れたことは、
母親自身の男性性も受容され、
大げさな事を言えば、
親の世代の男性性が、ひとつ癒された出来事だったんじゃないかなぁ。
母親が取りこぼした問題に、
私が取り組んだのです。
母親もまた、祖母が取りこぼした問題に
取り組んできたのでしょう。
私が、男女の区別なく、
のびのびと育てられたことがそれを物語っています。
そうやって、世代は進んでいくんですね。
という訳で、
頑張った帰省なのでしたー
