内容は前回の記事とだいたい同じですが、
前回のスキルリンクを実装した方法で色々とオリジナル特性が作れたので
ちょっと今回はその紹介をしてみようと思います。
使うスクリプトは前回と同じで
43 TT XX XX XX 08 (特性コードTTを持っているとXX XX XXにジャンプ)
28 YY YY YY 08 (YY YY YYにジャンプ。元の技効果のアドレスに飛ぶこと。)
これだけです。これだけを使って色々な特性効果を擬似的に実装してしまおうって企画です。


まずこのスクリプトを技効果として読み込ませる方法ですが
アドレス1BA564から000番からの技効果の読み込み先がズラーっと並んでおりますので
ここから特性分岐をさせたい技効果のアドレスを見つけて適当な空き領域に書き換えます。
B99000を読み込ませたいなら「00 90 b9 」ですね。
どれがどの技効果ってのはPokemon Shynthesisの技タイプの欄にある順番ですので
000番から目的のところまで「4進んだ、4進んだ、4進んだ、4進んだ・・・あ、17番だからこの1個隣か」
みたいな感じで進んで行って読み込みアドレス見つけてください。
今回は例として80番の反動系の技を差し替えますので
1BA564から20行下に行って1BA6A4の読み込み先を空き領域に変えてしまいます。

で、ここに先ほどの
43 TT XX XX XX 08
28 YY YY YY 08
スクリプトを書き込みます。
今回は
「特性『シェルアーマー』を持っていると通常攻撃に分岐、持っていないと反動技に」
というスクリプトを組みましたので、
43 4b bc a8 1b 08 :特性4B(シェルアーマー)を持っていると1BA8BC(通常攻撃の技効果)に
28 eb b2 1b 08 :1BB2EB(本来の反動技の効果)にジャンプ
3d ff :終了
ってスクリプトをこの空き領域に置いてあります。
で、これによってシェルアーマーを持っているポケモンがどういう挙動をするかというと・・・


破壊光線(反動技)が
効果のない通常攻撃になるので反動がなくなります!
これで今までの改造ポケモンでは
破壊光線を通常の反動のある破壊光線と反動のない破壊光線で
わざわざ2つの技を作って無反動破壊光線を作っていたのが
特性効果にすることで特性を持ってるポケモンが通常の破壊光線をそのまま無反動で撃てるようになりました!

あとはPokeDataChangerで特性名と効果説明分を書き換えてしまえば
見た目には特性効果で破壊光線が連発できる特性の出来上がりです!
・・・しかし見ての通りここまでで一度も特性効果自体は弄ってません。
この特性が持ってる本来の効果は技が急所に当たらないだけです。
ですがプレイヤーには特性効果が変わって破壊光線が連発できるようにしか見えない・・・!
というものすごい子供だましな感はありますがこれで
「アセンブリできないからオリジナル特性なんて作れない!」って嘆いてる方でも
ご覧のとおりお手軽にオリジナル特性が作れるようになります。
でもってこの手法、原理は特性の数が追加されても変わらないので
特性追加パッチで特性を追加した後でも
例えば諸事情で効果が実装されてない特性を弄って新たな効果の特性として実装してしまったり
既存の特性で効果が薄い特性に新たな効果を追加したりってこともできます。
特性が適応される技効果が増えるとその分この特性分岐を仕込まなきゃいけない個数も増えますが
「特性で技の効果が変わる」ってタイプの特性ならこれでいくつも作ることができます。
他にも作ったものいくつか紹介してみますね。


こちらは通常攻撃(追加効果のない技)にそれぞれてんきや、はっこうを持っていると
2回攻撃やリベンジの効果になる特性です。
通常攻撃ですので効果の恩恵を受ける技は少ないですが
ドラゴンクローを2連発してくる敵とか
攻撃されると威力120のつばさでうつが飛んでくる敵とか
初見だと結構なインパクトを与えられると思います。特に2回攻撃。

あとはこんなのも作ってみました。
「相手を毒にする」と「攻撃+相手を毒にする」をそれぞれ
「相手を猛毒にする」「攻撃+相手を猛毒にする」にジャンプするようスクリプトを置いて作った特性です。
これなんか実際に後に出てきそうな特性に見えません?w
と、こんな感じで「特性を持っていると技の効果が別の効果になる」ってだけのスクリプトでも
工夫次第で見た目的には新たな特性が、しかも戦術の幅が広がりそうな特性が作れるようになります。
この手法を使ってアセンブリ使わずとも
「なにこの特性すっごい面白そう!」って思えるような
オリジナル特性を作ってくれる改造ポケモン製作者が出てくれるのがうち的にはすっごい楽しみです。
では「めすぷり式特性擬似実装法」とでも題しまして
技スクリプトによる特性効果の擬似実装についてまとめますね。
●めすぷり式特性擬似実装法
・アドレス1BA564から技効果を参照してる部分があるので
特性効果を実装したい技効果に空き領域を読み込ませ、
43 TT XX XX XX 08 (特性コードTTを持っているとXX XX XXにジャンプ)
28 YY YY YY 08 (YY YY YYにジャンプ。元の技効果のアドレスに飛ぶこと。)
3D FF (終了)
を空き領域に書き込む。
・TTはPokemonSynthesis付属のtokusei.iniを参考に(123456789ABCDEF101112・・・って感じで数える)
・XXは該当の特性を持っていた時に飛ぶ技効果のアドレス。オリジナルの技効果に飛んでも可。
・YYは該当の特性を持っていない時に飛ぶ技効果のアドレス。本来の技効果のアドレスにしないと他の全ポケモンに反映されてしまうので注意。
・ひとつの技効果で複数の特性を参照させることも可能。
その場合は
43 T1 XX XX X1 08
43 T2 XX XX X2 08
43 T3 XX XX X3 08
28 YY YY YY 08
3D FF
のように特性分岐した直後に別の特性分岐を組むといい感じに。
・複数の技効果に特性を参照させることも可能。
その場合は特性を参照させたい技効果全てに同じ要領で分岐スクリプトを組むこと。
こんな感じですね。
・・・ちなみに元も子もない話しますけど
でもこんなことしなくても普通にアセンブリ習得して
特性作った方が幅広がると思うよ!w
というわけでアセンブリ使えなくても特性は作れますから皆さんバシバシオリジナル特性作ってきましょう!w