今日の朝の通勤電車内で。薄手の白いコートを着た女性が隣に立っていた。顔を向けて見たのではなく、視野の右端で確認したのだ。何処から乗り込んだのかわからないが、僕の隣に立っていた。『美人だ』と視野の右端で確認した。コートはレインコート? 服装から、ちゃんとした会社に務めているんだろうな。僕は本を読み続けていた。本を正面にして、内容だってしっかり頭に入っていく。視野の右端ではレインコートの中身を読み込もうとしている。
女性の前に座る乗客が席から立ち上がり、僕の前を擦り抜けてホームへ降りた。レインコートの女性が座席に座り、正面から彼女の顔を見おろせたんだ。長い睫毛、垂れた前髪の中のまるいおでこ。コートの中のシャツはメタリックなシルバーで、胸元まで開いている。膝の上におかれた手の皮膚はキメが細かく白くて、爪は短く綺麗に磨かれている。鼻や目や口、凸凹がはっきりしている。
昨日は豪雨で所によっては雹、雷、暴風。そして今朝は快晴。レインコートを着て朝の通勤電車に乗っているこの女性は、ちゃんとした会社に勤めている、きちんとした生活を送る、間違いのない人格の、疑いのない税金を収める、正常の性欲を持った女性なのだろうな。
今朝の夢見
「あ、地震だ」東京の職場で真っ先に地震に気がついた。他の人はなかなか気がつかない。揺れが大きくなってようやく騒ぎ出した。急いで机の下にもぐりこもうとしたが、狭い。「建物の外へでたほうがいい」と呼びかけて建物の外へ。
外へ出て目の当たりにしたのが、東の空からすごい速さで頭上に達した噴煙。それから少し遅れて火山弾も飛来してきた。火山弾は小石ほどの大きさで軽石のよう。当たっても死にはしないだろうが、当たりたくはないな。自転車用のヘルメットを取りに建物の中へ戻ろうとしている。