今日は私に起きたある出来事をお話しします。
私がまだ料理人だった頃一緒に彼と同棲をしてました。
その部屋で事件は起きたのですが、外に出かけようと鍵を開けた瞬間見知らぬ男が強引に部屋に入ってきました。
その部屋は窓が一つしかなく、そこに遮光カーテンを付けていたので出かける時真っ暗な部屋です。
真っ暗の中いきなり入ってきた男の反動で私は仰向けに倒れました。
目が暗闇に慣れていなかったのもあり何が起こったかも分からずパニックになりました。
その瞬間顔に痛みがはしり殴られているとわかり、初めてこのままでは殺されるっと感じとる事が出来ました。
声を必死に出して助けを求めました。
しかし、誰も来てくれません。
男に対して必死に抵抗しました。
ちょっと目が慣れてきたとき相手の姿が見えたので、死ぬ気で相手の急所に攻撃しました。
すきが出来た瞬間偶然にも少し空いていたドアから這い出すことが出来ました。
外には足を止めた通行人と目の前のアパートの住人がこっちを不安そうな目で見ていました。
男は逃げ、私は恐怖と安心感から腰が抜けてしばらく動けませんでした。
その日は警察でずっと事情聴取で帰る時まで会社の上司が付き添ってくれていました。
信頼している上司がずっと一緒にいてくれたおかげもあり、その時は恐怖よりどこか逃げ出せた自分の生命力の強さを感じ達成感すら湧いていました。
しかし、彼が迎えに来てくれた時安心したせいか恐怖が溢れてきました。
恐怖を感じながらもまた元通りの自分に戻れるとその時思っていました。
しかし、1日、2日と日を重ねていくごとにどんどん恐怖が増し「もしもあの時犯人が凶器をもっていたら・・」など頭が勝手に考える様になって、その想像が止まらなくなりました。
夜寝る時や夢の中でもずっとその出来事が頭で何回も何回も映像の様に繰り返し再生されて、逃げれた事実もいつしかなんの自信にも繋がらなくなりました。
あの時ドアがたまたま開いていなかったら・・・・・
あの時先に押さえつけられたら・・・・
あの時殺されていたら・・・・
犯人が捕まっていなかったので
犯人はもしかしたら隣に住んでる人で私が部屋に一人でいるのを待ち構えているんじゃないか・・・・
犯人は私が帰宅するのを待ち構えていて部屋に入った瞬間襲われるんじゃないか・・・
どんな扉を開けるにも冷や汗がでて、どんなに人が一緒にいても無音で暗闇の室内は手が震え、ちょっとした音も気になるようになりました。
普段はどちらかというと元気で明るい印象が強い私でしたので、今なら言えるのですが、ずっと元気で明るい自分を作って無理をしていました。
他の人に迷惑をかけたくなかったし、そんな出来事によって自分に影響がでるのが嫌だったのです。
仕事でミスをしたり人間関係がうまくいかなくなったり、本当はその出来事にして逃げたかった
でもそんなの違うって思う自分に従ってどんどん自分を追い込んでいきました。
何回か病院に行き薬も貰いましたが、どこかで薬を飲んでる事でもっと病気を受け入れてしまっているようでこのまま立ち直れない気がしてしまったので、ある日を境に薬を飲むのをやめました。
その時根性論で生きてきた自分にはどこか薬が他人任せな治療な気がして受け入れられなかったのです。
問題と向き合って解決したい、けど一人で向き合うと悪い方向にしか考えられない。
彼にも相談出来なかった私が相談できた相手は事件の時付き添ってくれた先輩です。
その先輩はただ励ますだけじゃなく私の心に寄り添って私の話を聞いてくれました。
夜中に眠れなくて「あの時死んでればよかった」っと言ってしまった私にも「おれはあなたが生きててくれて本当に嬉しいよ」っとメールを返してくれました。
横にいる彼氏ではなく先輩にばっかり話を聞いて貰っていることに申し訳ないと言う言葉にも「いつでも話を聞くから遠慮するな、逆にすぐに駆けつけられなくてごめんな」っと返してくれました
わたしが今生きていられるのはこの先輩のおかげなのです。
だから、私も出来るだけ多くの人の心に寄り添っていけるように認知行動療法を学びました。
私みたいな人間が納得して学びたいと思えるのが認知行動療法 だったのです。
長くなりましたがここまで読んで下さった皆さん有難うございます。