先日やっと洋服の入れ替えをしましたよ。
ところが、まったく頼んでもいないのに、
手伝いに来たヒトがいて。
(役に立たない)手伝いのご褒美に、
洗濯したセーターの上で寝ると決めたらしく、
危うく、『動く毛皮』も一緒にしまってしまうところでした。
あっという間に、暖かな春から初夏へ。
週末なんか『暑っ!』という言葉が出てしまうほどの陽気。
こうなるとおやつはアイス、ご飯はそうめんや冷奴がうれしい。
そして暑くなると売れなくなるというのが『パン』ですが、
今日はその『パン』をご紹介しますね。
パンというと、なんとなくフランスのイメージがしませんか?
フランスパンやクロワッサン、華やかなデニッシュパン…
どこのパン屋さんでも置いてあるよく目にする方々。
ですが、今日はちょっと地味だけど味わいあるパン、
『ドイツパン』のお話。
ドイツパン専門のお店ってあまりないですよね。
なんでかな~って思ったんですけど、
やっぱ『地味』だからですかね。
でもね、パンの名前がとても分かりやすいんですよ。
まず、大きいパンと小さいパンで名前が違う。
大きいパン(500g以上のパン)=〇〇ブロート
小さいパン(スライスしなくても食べられるサイズ)=〇〇ブロートヒェン
同じ配合のパンでも大きさで名前が変わる。
フランスパンがクープの本数と重さで名前が変わるのと似てますね。
そしてパンの名前も中身が分かるようになってるのよ。
例えば、『ミッシュ』=混ぜる、という意味ですが、
ミッシュブロート=小麦粉とライ麦粉で出来た大きなパン。
ミッシュブロートヒェン=ミッシュブロートと同じ配合だけど小さなパン。
そして、小麦粉>ライ麦粉の配合だとヴァイツェン(小麦粉)ミッシュブロート(またはミッシュブロートヒェン)
逆に、小麦粉<ライ麦粉の配合だとロッゲン(ライ麦)ミッシュブロート(またはミッシュブロートヒェン)
これ、日本だったらライ麦粉がほんの少し入っていただけでも『ライ麦パン』って言うだろうし、
小さかったら『プチライ麦パン』とか言うんだろうな~。
ちなみに、パンの中身やトッピングに使った素材が名前に入ってたりもしますよ。
ミルヒブロート→牛乳(ミルヒ)を使った大きなパン
モーンクーヘン→けしの実(モーン)を使った揚げパン(クーヘン)
ケーゼシュタンゲン→ケーゼ(チーズ)を使った棒状のパン(シュタンゲン)
これはチーズ味のグリッシーニ(イタリアのパン)みたいな感じかな
などなど。
そしてドイツパンはライ麦粉を使ったパンが多いですよね。
寒く痩せた土地柄、小麦粉よりライ麦粉が良く育つという地域性もあるんでしょうか。
そして、噛めば噛むほど味が出る。
決して華やかではないドイツ料理だからこそ、
こういう味わい深いパンとの相性はバッチリなんだと思う。
で、そんな〇〇ブロート(大型ドイツパン)描いてみました!
左上から時計回りに、
ゾネンブルーメンブロート→ひまわりの種をトッピングしたパン
ハウスブロート→ライ麦粉の配合が多い双子型のパン(地域により形は様々)
ベルリーナ・ラントブロート→ベルリーナ(ベルリン風)ラント(田舎)という意味のひび割れが特徴のライ麦パン
ロッゲンミッシュブロート→小麦粉よりライ麦粉の比率が多いパン
ドイツパンは意外と日持ちがします。
そして、好みもありますが、熟成されて日に日に味わい深くなる感じがする。
華やかなフランスのパンも好きだけど、地味で味のあるドイツパンも捨てがたい。
ジャムやチーズをつけて楽しむのはもちろん、
魚の缶詰を乗せて食べるのもなかなか美味しいものですよ。