伊坂幸太郎の小説は、5冊目くらいだろうか。
話は面白いが、登場人物のセリフが鼻に付くことが多く、伊坂幸太郎作品からしばらく遠ざかっていたが、このグラスホッパーは面白かった。
先が気になり、一気に読んでしまった。
異能の人が、伊坂作品には登場するが、ここでも鯨という人物が異能者として登場する。
なんか、本当にいるかもしれないこんな人。
といった感じの異能者だが、この人物は、その異能の副作用に苦しめられたりもしている。
人間は、誰でも死にたがっている。
その人物のセリフだ。
そうなのかもしれない。
生きることは苦しみである。
これは僕が、おじいちゃんの法事で聞いた、お坊さんの言葉だ。
もしかしたら、本当にそうなのかもしれない。
みんな、生きることの苦しみから、楽になりたいのかもしれない。
でも、一度それを受け入れてから、前向きに生活を続けていくことも一つの方法だろう。
伊坂幸太郎の作品は、後半一気に伏線が回収され、すごい爽快な読後感があり、このグラスホッパーもそういう所はキッチリ楽しめる。
さらに僕は後半以外も楽しめ、中だるみも無く最後まで読んだ。
もしかしたら、僕の好みもあるかもしれないが、かなり質の高い小説だと感じた。
ただ、基本的に悲観的な雰囲気が作品全体に漂っており、好みが分かれるものなのかもしれない。