影響されやすい、私。
不本意ながら2日もかけて、
スラムダンクを久しぶりに通し読みした。
相変わらず、笑いあり、涙ありの、歴史に残る名作。
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「お前は、加藤先生のもとに戻って、指導者をするべきだ。」
と、大学の追いコンの席で、ひとりのOBさんに言われた。
真剣にやれば、3年で日本一のチームをつくれるはずだと。
就職先も決まり、名古屋への引越しを目前にしていた私は、
あまりに真剣な顔で投げられた進言に、
困ったような笑顔を返した。
だけど嬉しかった。
素直に、心から、嬉しかった。
大学時代は、自分が強くなることよりも、
チームを強くすることに一生懸命だったから。
どんな練習がいいか。
どんなペアがいいか。
どんな言葉が適切か。
いつも、そんなことばかり考えていた。
だから、認めてもらった気がした。
「指導者になれ。」と、
その30歳も後半になろうかというOBさんの言葉は、
最高の誉め言葉だった。
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スラムダンクを読み終えて、本気で考えてみた。
本当に私に、日本一のチームが作れるだろうかと。
加藤先生は笑うだろう。
「もうお前は勝負師の顔じゃないな。」と笑った、あの日のように。
全国のライバルだった皆は言うだろう。
「大学で消えた選手のくせに。」
だけど、想像しだすと止まらなかった。
「お前のキャプテンシーは天性だ。」と加藤先生は言った。
「先輩は、今までのどの先生よりも、私を強くしてくれました。」と若菜は言った。
「資質がなくもない」
と、こころひそかに思っている私。
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浅はかにも、眠りにつく前にこんなことを思った。
単純で気まぐれな自分。
ああ、テニスがしたい。
もう汗のかきかたすら忘れてしまった。