close | Q05 quest

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本当は逃げ出してしまいたかった。



どうしてこんな風になってしまうんだろう。

笑顔をつくることがひどく難しい。

食べていれば喋らなくてすむから、

食べれらるものを探して食べた。



23年間も生きてきて、やっと気づいたのだけど。

私は知っている人が沢山集まる場所が苦手なのだと思う。

嫌いなわけではなくて、苦手。

どうすればいいのかわからなくなって、

本当に、子供みたいに泣き出しそうになる。

ひどく体が固くなる。




ごめんなさい。

ごめんなさい。

と、心の中で何度も彼に謝った。

もっと上手に、出来れば良かったのだけど。




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終電で、大阪に帰ってきた。



駅のホームで、

ごめんねと言った私に、

彼は少しだけ笑った。

2人で同じ場所に帰れるのが嬉しかった。