絶縁を3回言った後、『仕方がない』をしきりに言う義母に見切りをつけて長宗我部が帰ると言い席を立ち上がった。


ならば私も続くしかない。


いそいそ立ち上がり玄関に向かう。


義母が

落ち着いてぇ〜

そんな、興奮しないでぇ〜


と繰り返し言っている。


私にも、

ビブちゃん、あの子をなだめてあげてぇ〜


と言っていた。


長宗我部はすこぶる冷静だったそうだ。


私は義母の絡みつくような話し方から一刻も早く逃れたくなっていて、気がついたら我先に玄関の鍵を開けて外に出ていた。


そして、追いかけて来られるのが気持ち悪くなって

すぐさま車に乗り込んだ。


表面上は頭を下げて

また改めて

と挨拶をしながら。


しかし、この『改めて』がおとずれることは二度となかった。