前回のつづき


この家を売って、義兄家族共に他県に引っ越して別々のアパートを借りて住む


と言われた。



確かに家に足を踏み入れた瞬間から何か違和感があった。

いつもは出ていない本が数冊その辺に積んであったり、義母から何となくウキウキ、ソワソワを感じたり。



応接間に通されて、義次の中学受験の結果から話は始まった。

4校受けて全勝だったようだ。

それはいい。よく頑張ったと思う。


で、簡単に言うと4校とも今住んでる家からは通えないので、進学する為には長嫁が帯同する。義長は私立でも国公立でも春から1人暮らし。

となると、長宗我部本家に義兄と義母が残り、

3箇所(厳密には4箇所)も居住地があることになる。

そうなるとその維持費が捻出できないので実家を売って、義兄家族3人と義母➕ペット3匹が同じ地方、しかも全然縁もゆかりもない県に引っ越して賃貸で暮らすという話になったそうだ。


そして、義母は言った。


向こうで過ごして、お金がなくなったら、


長宗我部(私の夫)ちゃん、私の事よろしくね♡


と。



私は咄嗟に言った



それは違うと。