
でも、映画って当たり外れがありますよね


基本的に映画でもなんでも個人の好みなんで、なかなかこれが良かったよって言いにくいんですが

私個人の好みでって事で

このディア・ドクターは西川美和監督の作品です。西川さんと言えば、ゆれる で数々の賞を取りましたよね

ゆれる は友達に勧められて何年か前に観ましたが、重たい映画で。いい映画でしたが、人間の怖さや弱さなどごちゃまぜになった感情を映し出すのがうま過ぎて、私にとっては強烈でした

ディア・ドクターも気にはなってたんですが、ゆれる みたいにショックを受けやしないかと怖くて手が出せなかったんです。でも思い切って観てみました

主演の鶴瓶が村で一人の医者という役柄で、失踪する事により、いろんな事実が浮かび上がってきます。この映画のキャッチコピーは その嘘は罪ですか?
西川さんは心理描写を映し出すのが天才的だと思います。引き込まれます。人間のいい部分も悪い部分も実にリアルなんです。
人間て無責任に人を信じこんだり批判したりしますよね。それも悪気がないからタチが悪いなと思いました。
それは日常に溢れていて、自分も知らず知らずにしている事なんですよね。
誰かを悪者にしてしまえば、自分は楽かもしれませんが、それが真実なのか?例え嘘でもその中に優しさや愛情があったかどうか?
私はしっかり見極めたいと思いました。
人を見極めようと思えば自分ともきっちり向き合う必要がありますよね。誤魔化さず自分とも向き合ってる人が、人とも向き合えるんだと思います。
この世の中には善と悪、光と影など、同時に相反するモノが存在していると思うんです。だから、どちらかに偏るのは自然ではないですよね。それも、個人の自由ですが。
私はあらゆるモノを中立に意見できたらと心掛けています。もともと感情的な性格なんで。
私の祖父が言ってた言葉らしいんですが、
絶対な物など、この世にはない
と。最近、この言葉が少し分かる気がします。
若い時は絶対的な物を欲しがりましたが、最近は絶対な物などないがゆえに、儚いがゆえに愛おしく思えたり感謝の気持ちが芽生えたりするのかなと思います。
だから、生真面目に嘘か事実か線をきっちり引く事はできないし、私は人を知ってから判断したいと思います。
映画や芸術は人によって捉え方が違うので、なんとも言えませんが、この映画は観て良かったです

最後に、浜松の海です。ここは近かったので、一人でブラっとよく行きました。懐かしいです

転勤族はその土地に何年いられるか分からないんで、その分、日々を大切に過ごせるような気がします。
この土地に住めるのも自分や家族、大事な人が健康である事も、絶対ではないから感謝して暮らしていこうと思います
