昔、女性バーテンダーは口を揃えて言いました。
「バーテンダーには、ウェイター / ウェイトレスのように男女を分ける名称が無い」
「女性が男性と対等に戦える数少ない職業のひとつ」と。
今でこそ女性の社会進出は当然の如く受けいられていますが、当時は違いました。
「仕事場は男の戦場。」
「女ごときに務まるほど甘い世界じゃない。」
そんなことを当たり前のように語る男性が多い中、彼女たちにとって男性と対等でいられるバーテンダー業は誇りでもあったろうと思います。
ところが昨今では彼女らの矜持を侵す言葉が横行しているのです。
それは「バーテンドレス」、まさに男性バーテンダーと分けるための呼称と言えます。
こういう名前を付けたがる人たちがいるのも事実ですが、誇りを持って働く彼女らをわざわざ新たに作った別称で呼ぶ必要があるのでしょうか?
どうか、皆さんはバーテンドレスなどと呼ばず。
何なら女性バーテンダーとも呼ばず。
差別なく「バーテンダー」と呼んであげてくださいね。