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自分の限界を超えた先にある物
エベレスト街道より
今日いま現在の自分が一生の
うちにおいて一番若いだろ?
じゃあ今が一番の困難に
挑戦するのに適しているに違いない。
いつでもそう思っている。
だから俺はいつでも挑戦し続けていくんだ。
エベレストと言えば誰でも
知っている世界一の山だ。
エベレストを眺めるためには
エベレスト街道を登り続け
いくつもの渓谷を通り桟橋を渡り
既にエベレストの一部だというのに
エベレスト本体はまだまだ顔を見せない。
エベレストを目視する為だけに
人々は黙々と登っている。
エベレストを観にいくことになったのは
ネパールのど偉い方からのオファーだった。
シェルパと言ってエベレストを登るのには
道案内や緊急時の時にネパール人の
ヘルパーを雇わなくてはいけない。
シェルパは高地で育った環境に
適している人で道も当然詳しい。
英語も話せる。
しかしシェルパも人間だから
8000m級の空気が極度に薄い地域へ
何度も行くと身体が壊れる。
壊れるとは
凍傷になって指がなくなるとか
足が無くなるとか
色々困難な症状に陥ることだってある。
つまり命懸けの仕事をすると
身体が壊れるリスクもあるのだ。
そのシェルパの村に行って
「彼らを助けて来て欲しい」
というのが指令だった。
俺はKYTヨーロッパ代表のヨシ先生と
日本からKYT受講済みの整体師さんと共に
シェルパを1人付けてこの課題に向かった。
自然の中を歩くのは気分が良い。
歩く速度は4人それぞれのペースがあるから
結局歩くの1人になってしまうんだ。
1人でヒマラヤ山脈を眺めながら歩く。
この先どんな患者さんが待ってるのか
ワクワクしながら歩く。
しばらく運動らしい運動をしてこなかった
俺の大殿筋や大腿四頭筋は
すぐに登るのを嫌がり出した。
歩きたくない。
山道を登りたくなくなっていくんだ。
人は山登りを人生に例えたりするだろ?
マラソンもそんな例えをする人がいる。
俺もそれに習って考えていたんだ。
人生について、始めた整体について。
整体師になったという人生。
楽な仕事じゃなかった。
痛い病人を元気にする仕事だから
感謝されていいよね。
仕入れがないから整体師はいいよねぇ
って言われたりするんだけど
やることが多いんだ。そして苦労が多い。
上手くなると患者さんは治っていくから
また新規の患者さんをゲットしに
行かないといけなくなる。
人々は結婚して家庭を持つと
安定を求めだし夢を諦めて生き出すだろ。
配偶者のために、子供のために
親のために夢を諦めた。
それは当たり前のことだ。
整体道を極め全ての痛みを
取り去っていく整体師という夢と
家庭を護る父親や母親になるのは
難しいことで、1回で治すよりも
10回の回数券を売り出すんだ。
そこいくと患者さんを護る
意識が家庭に行き過ぎて、
患者さんの痛みを取り去ることに
フォーカスしていた正義が
家庭を護るという
正義に置き換わっていく。
多少の罪悪感はあるだろ?
分かってる。分かっててほぼ全ての
整体師は家庭を選ばざるを得なくなる。
家庭を護るから家族サービスも
当然付いてくる。
学ぶ時間が減り子供の成長を見守るという
正義を振り翳し自分を納得させていく。
疲れて悲鳴を上げ出した
大腿四頭筋と大殿筋は
「もうイイよ。充分にお前は登った。
だからちょっと休むか引き返すかしないか?」
と自分に甘い言葉を掛けてくるんだ。
でも俺はそれを打ち消し登り続ける。
だって患者さんが待っているから
それにエベレストを観るまでは
エベレスト街道のその地点に登るまでは
諦めないんっだと弱気な自分を嗜める。
結婚して脱落していった整体仲間
子供ができて回数券を売り出した仲間
俺は彼らを責めたりしない。
だって彼らの正義がそこにあるんだろ?
でも俺はそれをしたくはない。
だってそこに俺の正義はないからだ。
1回で症状を取りきり患者さんを
安心させてあげたいんだ。
医療は整体は誰でも誰にでも
受けれるモノであって欲しい。
そんな想いを巡りながら
俺はエベレスト街道をひたすら登り続けた。
で、出会ったお爺さんは動画の彼だった。
お爺さんは元ネパール兵士。
耳が生まれつき聞こえなくて
喋ることができないのだが
痛いのか痛くないのか顔を見て
判断していくしかない。
シェルパさんも彼の顔を観察しながら
彼はこう言っているに違いないと教えてくれる。
彼は言う。痛いのは両肘だ。
膝も股関節も腰も首も肩も痛い。
彼は陸軍の兵士だった。村のヒーローだ。
誰もが彼を好きでいる。
だから彼の痛そうなの見てて辛いし
彼の年々重くなる症状は村人が悲しいんだ。
彼のウメキ声に似た反応を聞き取りながら
整体を施していく。
彼は彼なりの感謝を込めて
動画の通りハグをしてきてくれた。
いつも思うんだけど言葉があった方が
正確な情報を得られるけど無くても
整体ならばどうにか出来るんだな。
向き合えられるのならば
誰にでも整体は成果を出せるんだね。
エベレストでは結局10数名しか
整体をできなかったけども
得るものは非常に大きかった。
自分が無理かもしれないと
思えるハードルを超えると
そこにあったモノは
まだまだ俺は出来る。
体力も気力も充分だと
思える自信があったんだ。
困難に打ち勝つためには、
体力も気力も自信も必要なんだ。
でもね一番大事なのが今回分かったんだ。
それは絶対に諦めないという
執念にも似た根性というか粘着質だ。
器用だと直ぐに達成できてしまい
なあんだこんなもんかと飽きてしまい
極めるまではいかないかもしれないだろ?
極めるためには多少の不器用さがあった方がいい。
でも一番大事なのは気力でも体力でも
自信でもなくて粘着質だった。
やり続けると決めたならやり続け
達成させる。遂行させる。
這ってでも達成させるくらいの
能力が必要なんだ。
俺には少なからずそれがあることを
確認できたのが最大の得られた宝だった。
エベレストの姿を目視した瞬間
どっと疲れが襲って来た。
目標を達成して脱力してしまったんだ。
いい年になってくるとさ
目標を達成するって中々ないだろ?
俺は達成できた喜びで脱力してしまったよ。
やっとエベレストに逢えた。
そして世界の屋根を眺めて
記念写真をたくさん撮り、
俺たちは来た道を降りて行ったんだ。
聴覚障害のネパール陸軍兵士は全身痛だった。