ハワイ大学で俺に教えてくれる先生は頚部痛に悩んでいた。
もう何年もずっと痛いですと言っていた。
側屈すると神経が挟まるような痛みがあり、
これは脊髄から出る神経が背骨を通るときの
穴が狭まっているのだろうと考えていたみたいだ。
そして彼は以前アメフトをしていて、何度も
首を痛めたせいかもしれないとのことだった。
また首の回旋も右は正常にできるのだが
左は極端に可動域が狭く、これも仕方がない
スポーツの後遺症だと思っていたようだ。
KYTの講義がハワイ大学の大学院で開かれたとき、
彼は学生に混じって授業に参加していたんだ。
大変な巨漢でありその辺のアメリカ人よりも
デカいためにすぐに先生も参加していると分かった。
彼も実はKYTに興味があったそうで、
興味深そうに授業を受けていた。
教えられたテクニックは３つだけだけど
生徒同士で行った感じでは
先生の首の症状は取れることはなかった。
しかし、俺はこの３つで取れるに違いない
と思っていて授業が終わった後、先生に残ってもらい
３つのテクニックをトライすることにした。
まず大腰筋、大腿神経に対するアプローチ。
そして坐骨神経にもアプローチした。
驚いたことに首の回旋は良くなったものの
側屈での神経を挟み込むような痛みは無くならなかった。
取り残しがあるのか？と思ったが
ちゃんと技は決めた筈だった。
ここで始めてフクラハギに触れた。
激痛だった。
その瞬間先生の首の側屈の痛みは完全に抜けた。
余りの遠くな晴れた部位に先生は
考えられないという表情だったが
これKYTの醍醐味というか真骨頂とでもいうのか
彼は学生の頃からの痛みつまり20年越えの
痛みが無くなってしまい戸惑っていた。
フクラハギなんですか？
ハイそうですフクラハギが今回の鍵でしたね。
これはKYTアドバンステクニックではあるんだけど
ベーシックのテクニックでも充分対応出来たと思うんだ。
KYTは何年痛いとか何年痺れているかとか関係ないからね。
きっとモノにすれば患者さんは喜んでくれるに違いない。
だって患者さんたちは痛みをもう諦めている場合が多いんだ。
何年も痛いからこれはもう治らない痛みだと決めつけている。
そんなときにKYTが登場し成果を出せば
誰だって喜ぶのは分かるだろ？
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