バンコックより
前腕の痛みにより腕に力が入らない
ムエタイ先生から連絡があった。
去年の11月にムエタイ先生の
手の痛みや痺れを一度見ているのだが、
以前はカフェで座ったまま施術し
痛みと痺れを取ったのだが力が
入るところまでは至っていなかった。
実際ムエタイ先生にも手の痛みも前腕の痛みも
骨盤から見ていかないといけないのだけども、
と断りを入れていたのだが、
取り急ぎ瞬時に症状をなくすよ。
ということで11月にみたのだった。
ムエタイ先生はいつも真面目にエクササイズ
にも取り組んでいてくれたようだけど
所詮腕の症状を上肢だけで見ても
直ぐに戻ることは想像できていた。
だって指を使う動作、
例えばピアノを弾く動作を想像してもらいたい。
一見使っているのは指だけに見えるかもしれない。
しかし見れる目がある人が見れば理解できるが
関節は一つの関節だけを動かすことはできないのだ。
必ず隣の関節も動いてしまう。
つまり動かしているのは骨を
跨いでいる筋肉がそれをさせているのだが
ピアノを弾く動作は結果大胸筋が動いている。
肩関節が外旋していようが内旋方向へ
動こうとしているのが分かるだろうか。
つまり大胸筋と協力筋である広背筋も
影響を与えられ、すなわち骨盤に至る。
その証拠に骨盤の調整をするだけで
肘の痛みや腱鞘炎、場合によっては
バネ指までにも 影響を与えられることを
KYTセミナーで紹介して来たから
受講生の先生は知っているはずだ。
とにかくムエタイ先生の症状は
肘関節を曲げ伸ばしするのが痛くて
ムエタイ生徒さんたちのキックを
受けるミットを持つことも
出来ないほどな状態になっていた。
探っていくと腕の痛みは肩ではなく
骨盤をまたいで股関節、そして膝関節、
最終的にわかったのはふくらはぎの
緊張から始まっていることがわかった。
たっぷりと時間があった為に
深く原因を探ることができた。
最終的にムエタイ先生は
どうなったかと言えば、痛みがなくなり、
自重で腕立て伏せが何度もできるまで回復した。
局所治療をし続けている治療家が
未だいるのには驚くが、2019年からは
是非ともカラダ全体で見れる
治療家になってもらいたい。
だってそれが患者さんに取って
痛みがなくなる最短距離だし
治療家としての礼儀だと思うんだ。
どうかな。
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