バンコックより
寝起きや椅子から立ち上がる時に
痛いという症状は重症腰痛に多い。
椅子に座っている時も寝ている時も
股関節が屈曲位にあることがヒントとなるのだが、
単に腸腰筋の短縮だけ見ていても
良くはならないことの方が多い。
多くの場合、脊柱起立筋が片側だけの緊張で
生活しており背骨と片側だけの脊柱起立筋だけで
回旋も側クツも担っていることになるため
化成側弯状態になっている。
一過性ならまだしもここから本格的に
側弯に発展することもあるだろう。
50代のこの男性は30年前ラグビー選手だったのだが、
腰痛のために病院に行くと椎間板ヘルニアを宣告さ
れコルセットを渡されカラダを大事にし始めてしまった。
近代医学ではコルセットをなるべく使用せず
自分の筋肉をコルセットがわりにしましょう
というのが基準となってきている。
スエーデン医学はギックリ腰(つまり急性腰痛)
の時でもなるべく普通に生活しなさい。
時間をかけたとしても通勤して
普段通りにしなさいと指導するそうだ。
当日はともかく二日目からはそんな風に進められる。
動き出した方が固まるよりいいということだろう。
安静は時に症状の治りを悪くすると
結果付けたスエーデン医学。
俺もこれに賛成している。
「治療に来れるんなら普段通り会社行きなさいよ」
と言って患者さんを怒らせたこともあった。
でも、俺自身もこれを実際に体験している1人だ。
自身が酷い腰痛になった時にそれでも歩き回ってみた。
治りは大事にした時に比べ早くよくなった。
なかなか自身が腰痛にならないから一度なると
なるべく長引かせて研究している。
早く治したらつまらないから。
とにかく今回のこの男性は30年前から大事に腰を守り続けた。
しかし年に1〜2回は必ずひどい腰痛になり苦しんだという。
でも一週間安静にしていれば大抵痛みはなくなり
回復するのだが今回は1ヶ月以上経過しているのに
一向に変化がない。
心配でタイで1番大きい病院に行って診断されるも、
電気治療と牽引とあっためるだけで痛み変わらずあり続けていた。
1番の悩みは5分椅子に座ると立ち上がる時に
痛みが強くでて崩れそうになる。
余りにも長引く痛みに怖くなり友人に打ち明けたところ友人
「保険の110番」の伊奈さんが俺の元へ連れてきてくれた形だ。
この症状は俺自身も経験している痛みなんだ。
朝、目が覚めると痛みを押し殺しながら立ち上がるんだ。
息を呑み込みながら腹に力を入れてベッドから足を降ろす。
朝起きるのが怖かったりもするくらい辛い一瞬だ。
車に乗る時、くしゃみをする時、
椅子から立ち上がる時に注意しながら立ち上がる。
腰が固まってしまっていて背中がうまく伸びないんだ。
この場合、腸腰筋が固まって短縮しているのは
想像しやすいが、脊柱起立筋の一側だけで
生活しているとこうなる事になるケースが多い。
タイのお偉い政治家さんに呼ばれて、
腰痛を治してくれと言われた時も同じパターンだった。
歩いているうちに痛くなくなるんだが
寝起きと椅子から立ち上がる時の
痛みが困っていると言っていた。
俺は経験上一側性の凝り固まった脊柱起立筋を
見つけこれを調整し痛みをなくしたんだ。
初めての症状では、
あわわわってテンパるかも知れないけど
今更どんな症状も大抵ビビらずに済んでいる。
経験がモノをいう世界だから25年淡々とこの世界で
患者さんの症状と対峙してきたことは俺の財産だ。
この男性は思った通り右肩の動きが悪かった。
聴くとラグビーの練習中肩から何度も
落とされ脱臼をしたことがあると言った。
肩も腰も大事に守ってきていた様だ。
仰向けでブリッジさせてもあまり腰が上がらなかったが、
肩関節の調整を行うと途端に腰が綺麗なブリッジを
作って高々と上げて見せてくれた。
次に俺は患者さんに椅子に座る様に言って5分時間を計った。
5分間談笑していた。怪我して大変だった話や
なぜタイに来たって話なんかしていたんだ。
5分以上経ってから立上がる様にいうと普通に
スッと立ち上がり世間話の続きをしていた。
「今普通に立ったけど痛みはどうなの?」
「あ本当だ」
彼はもう痛みから解放された。
彼は原因が分かり、痛みを理解したから俺が出した
宿題をする限りこの痛みがぶり返すことはない。
働きたくても働けなくなるほどの腰痛は
同情するが甘えてはいけないと考える。
できる限り通常の生活をして弱っている
筋肉にも刺激を入れて欲しい。
それには正しく腰痛を理解している治療家が
増えなければならないことは言うまでもない。
病院はまだ気が付いていない。
患者さんの話では
「あなたは椎間板ヘルニアだから
痛みが無くなるわけがないし、
そもそもヘルニアだから治らない」
と言って治らない前提で
それでもなぜかリハ室に送られる。
ありがたい。
気が付いていないから我々
手技療法家のチャンスがあるわけだ。
でもこれは時間の問題だ。
気が付いた理学療法士から痛みを取りに掛かっている。
椎間板ヘルニアの画像と症状が一致しないことが多いよね
と気が付き出している療法家はここタイでは
皆無だろうけど日本では気が付き出している。
KYTのセミナーでも言い続けているからね。
爪先立ちと踵立ち出来るなら良くなるケースが殆どだって。
さて、俺はフィリピンに呼ばれているのだけど
エアチケットをいつまで経っても送ってこない。
明日まで連絡なければもうタイで
少しゆっくりしようと思っている。
ここタイにだって患者さんが大勢いて
俺を楽しませてくれるんだから。
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