丁寧にテクニックを確認していた。
タックルの切り方、
パンチ、キックのカットの仕方。
そしてそこからの切返しと連携技。
「Ken come on!」
俺を立たせ、思いっきりかかって来い!
キック フェイントなんでもいい。
「えっ何でもいいの?ほんと?」
じゃあ遠慮なく
ローキックと見せかけてハイキック
グハッ、足の甲を肘でブロックされて
俺の顔面にパンチして来やがった。
ヘビー級のパンチて重たいから。。。
足の甲を痛めながらもかかって行く!
いなされてカウンターパンチ
あったまに来た!必殺ミドルキック
やっぱり肘でガードされて
再び足の甲を痛めてしまった。
オーケーお前!優勝してこい! 笑
今日は四人でワンデートーナメント
優勝する為には二回勝たなければならない。
技術だけでなくスタミナ配分も考えて
試合しなければならない。
試合会場は超満員になっていた。
観客席からファイター達の熱い試合を眺めていた。
モーの出番だ。
今回はブラジルから柔術マスターに
フロリダからレスリングマスター、
そしてラスベガスからボクシングコーチの
ジェフおじさんがセコンドに付くため
俺は観客席からモーを応援した。
優勝候補のモーは終始有利に試合を進めた。
しかし最初にテイクダウンを決められてしまった。
モーからテイクダウンを奪うのは
なかなかなモノだ。モーは少し焦っていた。
無理やり組みつくと2回対戦相手を
持ち上げテイクダウンした。
テイクダウンを取ったその辺りから
ペースがおかしくなった。
あちこち蹴られなかなか反撃しなかった。
最終的に後半もパンチでまとめたモーが
勝利するモノの今日はトーナメントだから
二試合する為、後半は二試合目を考えて
流したな?とも取れる試合だった。
特段無難に試合を終えたようだしと
俺は観客席で他の試合を楽しんでいた。
そこにモーの奥さんがやって来て、
「Ken!!こんな所で何やってんのよ、Moが
あなたを呼んでいるわ!すぐ来てちょうだい」
手を繋いでバックルームまで連れてこられた
モーはイラついていた。
「Ken.ココだ。ココを触ってくれ!」
右腹部にある肋骨を触らせられた。
骨の連続性は保たれている様に感じた。
「痛むか?」
ああ、少しな
少し検査させてくれ。
俺は介達外力を使って
その部位が痛むのかチェック。
少し痛む。
今度は咳してくれ
これはそうでもない。
折れてないコトを願いたいが
先ずは本人の意思を確認。
「モー、お前二回戦やるのか?」
「そうだ。だからそれまでに
どうにかしてくれアスホール」
ココでも中指立てニヤリとしやがった。
ルールを確認した。
テーピングを使ってもいいのか?
コミッショナーが許可してない。
そうか、固定できないのか。。。
後面から固まっている
筋肉や肋骨の動きをよくする。
そこの痛みを和らげる為の
わかる範囲の手技を行った。
その後アイシング。
モーは誰にも悟られない様に
ロッカールームの端で俺に施術させたんだ。
沢山のテレビカメラが
モーを撮りまくっている。
脇腹をアイシングしている所を見せたくない
それでもインタビューをするから起きてくれ
を3度も繰り返させられた。
その後、ボクシングのアップを始めたモーは
いい感じになっている様子だった。
ボクシングコーチのジェフおじさん
実はあの世界で一番スポーツ選手の中で
一番稼ぐといわれているボクシング
世界チャンピオンのメイフェザードの
オジさんにあたる人だったんだ。
このオジさん実は超有名なボクシングコーチ
メイフェザードも教えていたらしい。
オジさんもキングモーのアップに納得の顔だった。
ところが事件が起こった。
柔術マスターと組手からテイクダウンの
練習に入った所でモーが悲鳴をあげたんだ。
うずくまって立てなくなった。
俺はすぐに駆けつけて
何が起きたのか把握しようとした。
脇腹を抑えている。
手をどかせて骨を辿っていくと
連続性が断たれている所を発見した。
ココか?ときくと痛くて
声にならない声でそうだと言った。
肋軟骨の辺りも痛がっていた。
咳をしても痛む。
ダメだな。
次の対戦相手はレスリングで柔術マスター。
今と同じことをされたらこんなもんじゃすまない。
俺が決断するとほぼ同時に
モーはマネージャーと話し出した。
マネージャーはダメだ戦えと言ったものの
コレでは無理だ、とセコンド陣に言われ
ようやくマネージャーも首を縦にふった。
モーはそのまま病院に直行した。
ホテルに戻って来た
モーと弟のボーは疲れていた。
興奮状態から覚めたモーは
ますます肋骨が痛んだ。
医者が言うにはレントゲンでは
分からないと言うんだ。触ってみろよココ
段差ができてるだろ。折れてるっつーの。
イラついているモー。そう。
肋骨骨折はレントゲンに映りにくいんだ。
とくに肋軟骨は映らない。
夜間の病院だし、当直の先生が外科とかで
なければ分からないと言ってしまうこともあるだろう。
とにかくモーは苛立っていた。
その苛立ちは次の試合のことなんか
考えていられなかった。
彼のプランは、今日優勝したあと
大晦日日本で凱旋ファイトをしたいんだ。
と言っていたけど今回の怪我で
全てが流れた形となってしまった。
大晦日のオファーがあったらどうするんだ?
と聴いても終始無言だった。
肋骨骨折だとして、3週間でもどる。
少し休養して、またファイトできる
様になったら考えも変わるだろう。
それまでは何言ってもダメだな。
一発頭を叩くと
モー、俺は部屋に戻るぞ。
またいつか会おうな!
そう言い、モーと拳を合わせて
モーの部屋をジェフおじさんと出た。
ジェフおじさんは至ってマイペース。
このオジさんは選手を勝ったり負けたり
するのを何百試合と見て来ている。
いちいち動じない。
オジさんの様に安定する様
に俺もなるのだろうか?
選手が勝ったら盛り上がり、
負けたら悔しい
そんな起伏が多い俺だけど、
オジさんみたいにいつでも冷静に
いれる様になった方が
いいのかなとも考えてみた。
でも仕事を俺に治したとして、
酷い腰痛の人が良くなってくれたら
やっぱり嬉しい感情が出ちゃうよなぁ
そして治せなかった時、
悔しいと思って悔しさを勉強に向ける俺。
まだジェフおじさんに比べたら青いのかな。
そんな事を思いながらベッドに入ったんだ。
悔しくて、モーを想うと可哀想で切なくて
なかなか寝れなかった。
ジェフおじさんはあっという間に眠りにつき
時折、カァーーーッッッとやって
またタンを飲み込んで鼾をかき続けていた。









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