スイスのチューリッヒに向かい
そこから治療家のプライベートレッスンを
する為にクルマで１時間程揺られたんだ。
ついた場所はスイスのど田舎
「田舎の村です」
とは聴いていたモノのここまでの
スゴい村だとは想像もしていなかったんだ。
この治療家さんはスイス中から治療に
受けにこられる治療家さんで腕はいいみたいだけど
KYTに興味を持って下さり呼んでいただいたんだ。
ところが、着くとまずは休んで下さい。

朝起きると午前は患者様の予約が
あるので外を散歩でもして下さい。
次の日は、なんと
「アルプス登りませんか？」って
あまりレッスンする時間をくれないんだ。
そしてこの方は全ての人はアルプスが
大好きだと勘違いされているようで、
スイスに来たからには登りましょうよ！
となんども誘って下さるんだ。
１時間のコースと３時間のコースどっちにしましょう。
迷わず１時間でと言いかけたときに
「分かります。３時間選びますよね普通
そうしましょう。うんうんやはりそうか分かりますとも」
といきなり決まってしまったんだ。
登山て登っているときの苦しみたらないよね。
以前やはり話の流れでヒマラヤの
トレッキングをさせられた事あったけど
ホントこんなつまらない競技
と言うか作業てないよねー。と想ってたんだ。
なんども諦めて引き返しませんか？
て聴こうかと迷った程だった。
小学生が登れるときいていたから
楽勝と想っていたのに小学生に
あっという間に抜き越され、
もうその時はオジさんて呼ばれても
許そうって想ったんだ。

とにかく僕の顔から笑顔が消え、
言葉が消えて、もはや無表情
上を見上げながら登って行くと非常に辛い。
着くもんか絶対あの霧の更に上空に存在する頂上なんて
だから僕は足下だけに集中したんだ。
この一歩の連続でいずれ頂上に着ける作戦だ。
そして苦しすぎるから別の事を考え出したんだ。
治療家目指していたのに挫折をしてしまった友人達。
この登山と重ねながら俺は一歩
また一歩足を前に出す事だけに集中していた。
当時俺には憧れの治療家がいて、
つまり頂上を見上げながら歩いていたんだ。
こんな大先輩になんか成れるはずがないけど、
目標はこの大先輩の今のステージに辿り着く事だ。
て目標を設定したよ。
頂上見ながらだと、なんて遠い存在なんだ。
でもあのステージにたどり着く為には
コツコツと勉強し実践し再評価をして
足下を１歩進める以外無いんだ。
と言うコトに気がついた。
だって先輩は大きな舞台に立っているんだから
治療家デビューしたての俺が目指すのも
間違っていたのかもしれない。
でも、登山で言う頂上を目指す事と被ったんだ。
登山は果てしなく遠いゴールに向かって、
休んでも時間をかけてもいいから
１歩踏み出し続ける事が大事
治療家人生ならば努力し続けるのが大事
踏み出し続ければ、
諦めなければ必ず辿り着くのだから。
今回そんな事を考えながら頂上を目指したんだ。
どうにかこうにか俺が頂上にたどり着いたのに
小学生はピョンピョン跳ね回っていたのには驚いたねー。

とにかくさ、頂上で呑んだスイスビールが美味かった。
今夜からプライベートレッスン再開です。
ツボとコツを掴ませようと想ってるんだ。
誰にでも諦めさえしなければ治せる治療家になるんだ。
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