お久しぶりです。

やまとメンタルクリニック院長の和田ですパー

 

昨晩の大阪は台風直撃でなかなかに騒々しい夜でしたね。

騒々しいといえば、私は7月は学会出張やら

年金や手帳の書類の作成やらに追われに追われ、

ブログはおろか休日すら0の騒々しい日々でした…笑い泣き

 

本日も当直明けでしんどいですが、

とりあえずこの宇宙のどこかの星にいるかもしれない

ブログ読者さんもためにも久々に書き綴ろうかと思います赤薔薇

 

今更ながらの話ですが、私は映画や読書が好きですので、

ちょっとした移動や寝る前の合間をぬって本を読んだり映画をみたりします本

まぁ、それよりも寝ることが好きなので、

たいていは途中で寝てしまい、

同じページや場面を繰り返し見る羽目になるのですがzzz

 

で、最近読んだ本に、

星の王子さま」(サン・テグジュペリ作)

があります星.

たぶん小学生くらいの時に読んだという方も多いのではないでしょうか?

なぜ今更読もうかと思ったかといいますと、

その前に観た

君の膵臓を食べたい」(住野よる作)

という映画に

「星の王子さま」の本がたびたび登場するからです桜

何か作者の意図があるのかな?と思って「星の王子さま」を

買って読んでみて、そのあとにあらためて今度は

「君の膵臓を食べたい」の原作小説を読んでみると…

なるほど納得の話が多かったりしますびっくり

ご興味のある方は、両方ともクリニックの読書コーナーに置いてありますので

ちょっとした待ち時間に読み比べていただければと思いますウインク

 

さて、話を戻しまして。

「星の王子さま」にはいくつかエピソードがありますが、

その中のひとつの「きつね」の話が私は好きです犬

心でみなければ、大切なものは目に見えない。

 君がバラのためだけに使った時間が、

 君のバラをあんなにも大切なものにするんだよ

という名台詞がでてくるお話しですねピンク薔薇

 

その次の「駅員さん」のエピソードの、

「(子供は)ぼろ人形のために散々時間をつかって、

 するとその人形がすごく大切なものになって、

 それをとりあげられると泣いてしまうぐすん

 こどもがうらやましいよ

という場面とも通じるものがありますね。

 

このエピソードを読んでいて、

「君の膵臓を食べたい」と

「星の王子さま」の共通点

などにふと気づいて

なるほど~にやり

と独りで感心していたのですが、

よく考えると日常の場面でも

結構みかける場面だと思いませんか?

 

「きつね」の話ですと、

親子関係や友人関係ですね。

親が休日を子どものためだけに使って一緒に遊ぶ時間お父さんお母さん

 

子どもが自分の遊ぶ時間を削って

親の似顔絵を描いたり肩たたきをしてあげる時間赤ちゃん

 

大切な友人のために、高価なプレゼントをただ買うのではなく

あえて時間がかかる手作りの誕生日プレゼントを用意する時間クッキーのプレゼント

 

こういったものが大切で、これがあるからこそ、

自分の中での相手の価値が変わります。

 

相手が変わったわけではなくとも、

「そのへんにいてる大多数のヒトキョロキョロ

「自分にとって大切なヒトおねがい

に自分自身の心の中で変わって

相手に愛着が生まれるということですね。

(=「愛着」の大切さ

 

 

そのあとの「駅員さん」の話も、

「時間をかけた分だけ愛着が湧く」

という意味では「きつね」の話と同じですが、

精神科医としては少し別の側面が気掛かりだったりします。

 

それは何かといいますと…

昨今決まったIR法案で流行りの

「依存症」の問題ですね。

 

ある物事に適度に時間を割くことが愛着につながるのは事実です。

 

が。

 

ボロボロになるほどまである事に自分の時間を注ぎ過ぎると、

それに対して愛着を通り越して「執着」が生まれてしまい、

それがなくなることが凄く不安で悲しいものになってしまうこともあるえーん

 

というリスクがあるとも考えられます。

 

これはギャンブルだけでなく、ゲームやスマホ依存などでもそうですね。

 

上差し四六時中スマホやスマホゲームに触れすぎると「執着」が生まれ…

 その為に学業も友人関係もおろそかになり…

 親が業を煮やして突然スマホを取り上げたりすると泣いて大暴れする…

 

日々の思春期精神科の診察場面ではよく見る光景ですチュー

ここまでいくと治すのに凄く時間も労力もかかるので、

できればその前のゲームやスマホに対して

ほどほどの「愛着」で収まっている段階で

留めておきたいところですが、

ヒトの心は難しく、なかなか上手くはいかない

今日この頃ですショック

 

また、「依存症」だけでなく、

そのほかの場面でもいえます。

例を挙げるとキリが無いですが…

 

上差し家庭を顧みず仕事ばかりし続けた結果、

 「大切な仕事」を「退職」という形で取り上げられて

 居場所がなくなり辛くなる…

 

上差し友人関係を捨ててまで勉強したけど

 「受験に失敗」したり

 「進学先で対人関係が上手く行かない」

 という形で

 「大切な勉強をする場」がなくなり辛くなる…

 

などですね。

「こころの拠り所」があまりにも深く狭すぎると

それを失ったときのダメージもまた大きいものになる。

(=「執着」の危険性

 

まさに、かの孔子さんの名言、

過ぎたるは猶及ばざるが如し

ですね。

(何事も、やり過ぎるのは、やり足りないのと同じくらいに

 よろしくないのでほどほどが良いですね!という意味です)

 

色々と「愛着」を持ったり頑張ったりするのはとても大切ですが、

行き過ぎると「執着」につながり辛くなることもありますえー?

ですので、

仕事も勉強も遊びも恋愛も運動も、

辛くなる前の腹八分目で留めておくのが

楽に長く続けるための秘訣!!

なのかも知れませんねウインク

 

…と、ここ2ヶ月ほどダイエットで

食事制限生活を続けている私ですが、

「あんまり頑張り過ぎて仕事に悪影響を出さないよーに!!」

と、自分への自重の意味も込めて

今回のブログの内容とさせてもらいましたニヤリ

 

ダイエットにせよなんにせよ、

みなさんも長続きする「ほどほど」のところを

目指していただければ幸いですOK

 

ではまた。

 

http://yamato-mental.com/