おはようございます![]()
やまとメンタルクリニック院長の和田です。
今回は3回にわたるシリーズになってしまい申しわけありませんが
今回でとりあえず完結しますので大目にみてくださいませ![]()
いきなり本題の「前回の続き」から入りますので
よくわからない方は2回ほど前のブログの記事を読んでから
戻ってきていただければ幸いです![]()
…ということで具体的な話をすすめていきますが、
まずは
(1)食前(食事の準備)について
「彼を知り、己を知れば百戦危うからず」 by孫子
の格言が示すように、
まずは食事内容をよく見つめなおしてみましょう![]()
ダイエットや摂食障害で苦しんでおられる方は、
1.かなりの割合で「カロリー」、「脂質」、「糖質」など
マイナスイメージのある単語に過敏です。
2.一方で、「ビタミン」、「ミネラル」、「たんぱく質」、「食物繊維」など
プラスイメージのある単語に鈍感な一面もあります。
要するに
負のイメージは大きく、正のイメージを小さく」捉えがち
です。
ついでにいいますと、ゼロカロリーを目指すあまりに
3.人工甘味料」や「添加物」など得たいの知れないものには
全く無頓着な場合も多いような気がします。
これらの問題について語りだすと
ブログが10回シリーズぐらい必要
になってきてしまい私の日常業務に大きな支障
がでてきますので詳細は省きますが…![]()
結局何が言いたいかといいますと
「できあいのものではなく、
食材から調理してみること」の大切さ
です。
「できあいのもの」はカロリーやら調味料やらが大体決まってしまっているので
アレンジが効きにくくなります。
また同じ食材でも季節や産地によって栄養価にはかなりのばらつきがあります。
ですので、時間に余裕がある方は、
是非いちど食材から調理してみることをお勧めします![]()
また、せっかく作った料理が色褪せないように、
食事を置く食卓はできるだけ綺麗な状態にして
から食事をはじめるようにも
意識してもらえればと思います![]()
次に、
(2)食中(食事の内容)について
「君がどんなものを食べているかを言ってみたまえ。
君がどんなであるかを言ってみせよう」
by サヴァラン
この格言は食物そのものについて述べたものだと思うのですが、
私独自の解釈としては
「君がどんなものを「どのように」食べているか言ってみたまえ」
と考えています![]()
皆さんも一度、
「食事の内容が豪華であれば、その食卓は必ず快適か?」
を考えてもらえればと思いますが…
いくら豪華な食卓であったとしても…
◎せっかく心を込めて作った食事を食べ残す
◎ちゃんと味わわずに流し込むように食べる
◎あちこちにこぼされて食卓が汚れてしまう
◎食べながら喋って口の中の食事が跳び出てくる
◎くちゃくちゃ音を立てながら食べる
といったことをするヒトがいるとあまり気持ちの良い食卓とは
言えないのではないでしょうか
?
「食事=単なる栄養摂取」
としか考えない方であれば
特に上記の習慣であってもいいですが、
ちょっと味気ないですね。。。![]()
一方。
「食事=単なる栄養摂取を
『快適なコミュニケーションという調味料』
で引き立たせる」
としてもらえれば食卓にももう少し彩りがでる
と感じられるのではないでしょうか![]()
そこを意識することで…
・食卓を囲む家族や友人関係の安定化につながり、
・本人の自尊感情が高まり、
・他者からの承認欲求も満たされ、
結果として
・食行動の問題の改善に繋がる…
となれば御の字ですね![]()
これらを改善するための食中に意識して欲しいことは…
「美しい食事マナー、
所作、
礼節を目指す」。
ただこの一言に尽きると思います![]()
最後に
(3)食後(食事の余韻)について
「立つ鳥、跡を濁さず」
食事が終わったらきちんと食卓を片付けて、
食器もできるだけすぐに洗ってしまって欲しいところです![]()
ここで先ほどの(2)の食事マナーの部分が活きてきます。
食事マナーが良いと食卓があまり汚れず
後片付けもすぐに終わりますので、
最終的には
「今日も良い食事だった」
と良い印象で食事を終えられます![]()
そうするとどうなるかというと、
◎「今日は綺麗に食べられた」と自分で自分を良評価できる
◎「今日は皆で楽しい食事時間が持てた」と食卓を囲む皆が幸せになる
◎「またこのような食事を楽しみたい」と将来への楽しい目標ができる
といった良い側面がでてきます![]()
ついでにいうとストレスを発散してから眠ると深い睡眠が得られるようになりますが、
質のいい睡眠習慣は体重増加を抑制する効果や美肌効果がありますので、
結果的に健康的なダイエットにも繋がるという別のメリットもあります![]()
ですので、1日の食事の終わりを快適な状態で締めくくることも、
また大切なことではないかと思います![]()
さて、今回のブログは随分と長期連載になってしまいましたが、
まとめますと、
①食前は……
◎食材をよく知る
…カロリー以外に目を向ける
◎食材から自分で料理してみる
…料理自体を楽しむ
◎味付けを気にする
…「味」を濃くしなくとも「香り付けや見た目を工夫するだけで美味しくできる」
ことに目を向ける。
◎食卓は綺麗な状態にしておく
…食事することそのものを楽しむ準備をする
②食中は…
◎食べきれる量だけ用意してしっかり食べきる
(例:大皿ではなく、個別の小碗に盛り付ける 等)
…「食べきれた」という自分の達成感を得る。
「残さず食べてもらえた」という周りの嬉しさにも繋がる
◎箸使いなどの所作にこだわる
…美しい所作は少しだけ手間がかかる。
=そのぶん少しだけ食事が口に届くまでに時間がかかる
=食事がスローペースになり「かっこむように食べる」が減る。
=味がしっかりわかるようになる。満腹感も得られる。
◎「あちこちにこぼされて食卓が汚れてしまう」
「食べながら喋って口の中の食事が跳び出てくる」
「くちゃくちゃ音を立てながら食べる」
といった他者が不快に感じそうな行動を控える
…自分の行動が、一緒に食卓を囲んでいる他者へ与える影響を考えられる
=共感性が育まれる
=人間関係が円滑になる
③食後は…
◎食後すぐに後片付けをする
=すっきりした気分で食後の時間を過ごせるようになる。
片付けをしてくれた人への感謝の気持ちが生まれる。
=家庭内に「まだ食器片付けが残っているのに…」
といった焦りや苛立ちが無い状態で
食後の時間を有意義に使える
=家庭円満になる
◎食後のリラックスした状態にゆっくり日常生活の話をする
=食後は満腹感であまりイライラしにくい状態ですので、
ピリピリせずにお互いの本音が語り合いやすい
…といった色々なメリットが考えられると思います![]()
![]()
はい。
ということで、長々と語ってきましたが、
ようするに、
人の評価は、
「痩せている」 か 「太っている」か
「明るい」 か 「暗い」か
「贅沢な食事ができる」 か 「質素な食事しかできない」か
「勉強ができる」 か 「運動ができる」 か
といった単純な評価基準では決まらないということです![]()
「モデルのような体形で一見明るくて
何でもこなせるヒトではあるけども
忙しくて食事はパパっと済ませて
いつも時間に追われて近寄り難いヒト
」
よりも、
「太っていても、暗くても、
ゆったりして、日々が質素な食事であっても、
一食一食を丁寧に
美しい所作で味わい尽くすヒト
」
の方が、
一緒に居て心地よいとされる事もあると思います![]()
人間、悩んだときは
「自分の欠点を何とか減らそう」
と思ってしまいがちですが、
「欠点はさておき、それ以外の付加価値をつけてみる」
という視点も持っていていただければ
人生はより楽に考えられるのではないか?
と思います![]()
「痩せていないのは欠点
=痩せていないと評価されない」
となっているところを、
「痩せていないという欠点はあるが
食事を美しく行えるという付加価値をつける
=食事が綺麗なヒトという評価を得られる」
といった感じですね![]()
今回は摂食障害を中心とした話になりましたが、
この視点はどのような
人間関係であっても当てはまる
ことだと思います![]()
このブログを読まれた方が、いつか人生のどこかで悩んだとき、
一瞬だけでも今回の内容を思い出してもらい
光明が差すきっかけになればと星に願いつつ…![]()
今回のブログはこのあたりでお開きにさせていただきます![]()
ではまた。