(風立ちぬ、 いざ生きめやも)
先日観た、ジブリ映画「風立ちぬ」で引用されていた、
ポール・ヴァレリーの詩の一節です。
堀辰雄の小説『風立ちぬ』のタイトルとして有名ですが、
「海辺の墓地」という作品の最終節です。
L'air immense ouvre et referme mon livre,
La vague en poudre ose jaillir des rocs!
Envolez-vous, pages tout éblouies!
Rompez, vagues! Rompez d'eaux réjouies
Ce toit tranquille où picoraient des focs!
「風が立つ!・・・・・・生きる努力をせねばならぬ!
広大な大気が私の本を開いては閉じ、
波が飛沫となって岩をほとばしる!
飛び去るがいい、光にくらむページよ!
砕け、波よ!砕け 喜びに沸き立つ水で
三角帆が餌をついばんでいた穏やかな屋根を!」
(ポール・ヴァレリー 海辺の墓地より)
岩波文庫フランス名詩選 [ 安藤元雄 ]
「海辺の墓地」の詩の中には、こんな一節もあります。
Non, non! . . . Debout! Dans l'ère successive!
(いや、いや!・・・・・立て!なお続く時代の中へ!)
宮崎駿監督が映画の中で伝えたかったメッセージと重なり、
心に響く言葉です。
風が立つ!風が吹く!
風は今、どこに向かって吹いているのでしょう?
どんな風が吹いても・・・
「生きねば。」!!!
「フランス映画を字幕なして観たい!」
そんな夢を叶えるために奮闘中です⇒虎と小鳥のフランス日記