諸君は(ヘイジュードンメイキーバーテイカサードソーンアンメイキーベーター)と始まる曲を聴いたことがあるだろうか。私はあります。これは(兜虫達)というバンドが演奏した曲です。とても良い曲です。主に派売真赤徒二という人物が作詞作曲しました。また(レットミーテイキューダーウンコザゴーイントゥー)という曲もあるン。語尾のンは意味がないン。(兜虫達)はとても良いグループです。
『握り飯のあとで』の著者である派売出楽は(兜虫達)が大好きです。ですから『握り飯のあとで』には沢山の(兜虫達)の楽曲が登場します。例えば満身創痍の文鳥人間が異父兄弟の無名居士と対話する場面です。彼らはファミ・レスで白々しく編曲された(昨日)という曲を聴き、泪を流すのです。以下がその場面。
深夜のファミ・レスは閑散として紫煙だけが唯一時間の流れを象徴していました。気不味い沈黙の中、白々しく編曲された(兜虫達)の楽曲(昨日)が流れて来ました。
「とても切なくて面白いです。人を殺したくなります。庭にトマトを植えたくなります。庭があればの話ではあるが」
無名居士は言いました。
「フーム。人を殺す可能性ね。トマトの方が健全だ」
文鳥人間は答えました。
それからは二人はケチャップジュースを飲んで悲しく語り合いました。二人はクリスマスは母親と過ごすタイプの人間ですが同時に人殺しでもあります。そのことが悲しくて二人で泣きました。
とても悲しい小説です。死にたい人にお勧めです。