今回は高円寺ジロキチというプレイスに参りパンクロック歌手の町田康が歌っている「汝、我が民に非ズ」の実演を観た、もしくは、聴いた時の話をしようかな。今回は単独公演でした。結構、前の事なんで思い出しながら書こうか。でも、思い出そうと思ってもちつとも思い出せなくて心が暗い。思い出せるのは「くっすん大黒」に出てくる吉田のおばはんとチャアミイみたいな傍若無人なヘンな婆ァがいて嫌だったこと。くわつはつはつは。なんてね。
印象に残ったのは町田康がアコースティックギターを持って「長崎は今日も雨だった」を歌い、而してのち憂歌団「嫌んなった」を歌っていた事だった。「嫌んなった」は確か2016.10.9に横浜7thアベニューでも歌っていたけれど再び聞けて嬉しかった。(散文を突き詰めると韻文に行きあたり韻文は突き詰めると音楽に行き当たる)という事で昔好きだった音楽を研究しているという趣旨だった。
おすすめ本紹介コーナーもあり、井伏鱒二「厄除け詩集」と「明治深刻悲惨小説集」(共に値段が馬鹿高い事で名高い講談社文芸文庫)を紹介していた。「厄除け詩集」からは唐代の詩人于武陵の「勧酒」の訳詞を朗読していた。(「サヨナラ」ダケガ人生ダ。)で有名なあの詩である。また、太宰治「グッド・バイ」の作者の言葉に出てくるアレである。みんな知ってるね。「明治深刻悲惨小説集」は明治期の「悲惨小説」「深刻小説」の作品集で前田曙山「蝗(いなご)うり」というのが特に心が暗くなると紹介していた。この本の研究から「貧民小唄」というのを作ったと語っていた。「貧民小唄」は町田康公式サイトで閲覧できるので興味ある人は調べてみてください。
「汝、我が民に非ズ」はベリークールだ。演奏もかっこいいし町田康も素晴らしきパンクロック歌手である。シーディーの発売が楽しみだ。

