人生そう甘くない。
前に進めたような
大切な物を失くして。無くしたような
その分、仕事、周りの人、新しく関わった何か
いろんな別れや出会いがあって
少し傷ついて、強くなって
今、現状で生ぬるく止まってしまっていることに気付く。
“ケーキのようなものです”
大切に残してしまうとドロドロと溶け出す
何かフルーツから食べてしまっては最後に物足りなくなる。
食べている途端に甘ったるい気分が気持ち悪くなり自己嫌悪するのに
またそのうち手を伸ばす日が来る。
どんな事にも魅力があるのでしょう。
事柄はいつも難しい
いつも意味がちゃんとあって
その分、取り纏うものも多い。
ずっと前の、
もっと素直な私なら今、何を考えていたかな?
ずっとずっと変わらない、そんな現状に縋りつき
“変わらない”と安心していたんでしょう。
だからこそ、目先の事だけを見て、目の前の事にとだけ向き合い
知らない間にあっという間にひとりになった。
いつも身構えて、
いつも怯えて
競争や荒波に私も貴方も飲み込まれている。
前に進むだけなら
でも、いろんな柵に雁字搦め
過去に生きる私は
立ち止まって、後ろを振り返ったまま
前にあった、目の前に用意されていた道すらも見失って、見えなくなっている。
今、自分がどの辺りにいて
どれ位、進めたんだろう
何を残してこられたのかな?
今ここにいる、確かな確証もないまま
流されてしまったの?
今の大人になった自分は
誰が守ってくれて
誰が考えていてくれて
自分は何を思って、
一方通行の気持ちのまま
ただ与えられた‟今”を掴んでいくの?
蓄積した気持ちの捌け口は何処にあって
これからの正解の窓口はいつになったら現れる?
思考も癖も変わるのでしょう。
いつか全部変わってしまうけど
いつまでも変わらない私でいたい。
軸をぶらす事なく、真っすぐ自分の足で立って
しっかり自分の目で見て、耳で聞いて
芯を持った自分に出会いたい。
綺麗に生きるってなんだろう。
コインロッカーのような、何か預けるところがあって
全部詰め込める事が出来たのなら
それで楽になれる?
それとも追いやっただけで無垢にはならないのかな。
―思い出も全部、預けて
たまに引き出して上手に生きられたら―
楽に生きること、雑に生きること
確かに存在していたのに、掴めない何か。
それを丸めて捨てられたら
ずっと大切に出来たのなら
何処にでも身体ひとつで何処にでも行けるのに
なんでも出来る筈なのに、
私は何もしていない。
迷路のように見えて、トラップだったりする。
でも根底は凄く単純だったりする。
結果論―――― 結果がすべて。
過程が大切なのは、多分‟過程”という間にいる時だけ。
ちょっとずつすれ違って
ちょっとずつ歪になった線は、もう真っすぐには戻れない。
――― 今が正しいか
――― 今が間違っているか
なんていう問いかけは本当に意味を持たない。
実は何も変わらない
何も変わってはいない
“誰か”という何かなのか
“欲”なのか
その全ての温度を求めて
皆、違う世界を生きているのに
同じ事をしたくなって、欲しくなって。らしさを失くして。
相手の良さを殺して、自ずと仮面を被らせている。
それはフェアではない
きっと押しつけ、
同じ色には染まれない、染まらないなら
自分から色を探しに行ける位の
誰とも同じにならない色を持てる自分でいたい。
流れる時間に、あるがままに
捉え違えてしまったのなら、柔らかい気持ちを持てる。
そんな風に生きたい。
与えてもらうんではない。
与えていける自分に
与えてもらった優しい気持ちは、いつか、まだ見ぬ誰かにそっと優しく渡していきたい。
同じベクトルで向き合えますように。
やりたい事、出来る事は限りなく少ないし、時間も足りない。
だからこそ優しく生きていたい。
優しく包み込むように忘れたい。
あの記憶も、優しさも、嫌なことも、自分自身への怒りや葛藤でさえ
少しずつ溶かして、薄めて
それを足して、引き延ばして
幸せを少しずつ混ぜていきたい。
片隅に潜ませて
思い出せない程、奥にしまい込む。
いつか時がきて融解するまで。
気付かないフリをして進んで来た代償が、こんなにも重荷になって、感情を塞ぎ止める。
溢れ返った‟それ”を拾い集めることも
掬うことも掴むこともままならないなら
一層、流れ出て綺麗になりますように。
堰き止めていた何かを、崩していけたなら。
記憶も温度も忘れないうちはまだ、変われない
私が、
貴方が
柔らかい日々を生きていけますように。
無垢な気持ちを持って
反芻する気持ちを鎮て、宥めて、崇められますように。
貴方がそこに居るだけで、それだけで私は強くなれる。
哀しみを少しずつ、許しましょう
これかれは新しい貴方を生きて
いつも、つらいだけなら
思い出や目標や何かを諦める事なんてない。
これからは、どこまでも貴方を生きて。
それは限りなく、今、私が受け取って溶かしていきたい。
時の超過に飲まれず
貴方らしい人生を。
自分の為に。
――― 始めましょう、第2章
世界がまるで、昨日とは違う ―――
H.S