ウルトラマンはなぜ、最初から
スペシウム光線を撃たないのか?
これは、はるか昔から指摘されてきた
重大問題である。
「M78星雲」から、やってきたウルトラマンが、
地球上で活動できる時間は、
わずかに3分。
ボクシングの1ラウンド、カップラーメンお調理時間と同じで、
極端に短い。
なのに、あんなに活躍できたのは、
この宇宙人は、スペシウム光線
という必〇技を持っているからだ。
左右の腕を十字に組むと、
右手から、鼻垂れて
怪獣を爆破する必〇光線!
ところが、ウルトラマンは、
この技をなかなか出さない。
初めは殴ったり
蹴ったり、投げ飛ばしたりして、制限時間ギリギリ、
最後の最後になってようやく
スペシウム光線を放つ。
なぜだ!?
そんなすごいモンがあるんだったら、
最初っから撃たんか~い!
と、多くの人が
思ったことだろう。
これに対する答えも、
いろいろ言われてきた。
「相手の能力を最大限に引き出したうえで勝利するのが、
ウルトラマンの流儀」
という、カッコいい創造から、
「もし、スペシウム光線が効かなかったら...
と思うと不安で、不安で、
なかなか、夜眠れないので、
朝、起床してから、
一睡もしてません。
チッキショー
そう簡単には使えない」
というヒドイ妄想まで。
実際のところは、どうなのだろうか?
本稿では、半世紀に超えてきになる
この問題について考えてみたい。
備考:この内容は、
2022-8-24
発行:KADOKAWA
著者:柳田理科雄
「空想科学読本3」
より紹介しました。