
【お父さんの気持ち「娘と映画」:はらまさかず】
日頃、あまり話さない娘が、何を
思ったのか急に、
「映画にでも行こうか?」
と言ってきました。観たい映画がるとのこと。
せっかくなので、妻も誘って家族3人で
行くことにしました。

最後に家族3人で、見た映画は、
「崖の上のポニョ」。
娘がまだ、2歳のときです。
娘はよく映画を見に行くのですが、
私は久しぶりの映画館。
いろいろ戸惑いながら
中に入り、座席に座りました。

チケットを買ったのは、「ビーキーパー」
というアクション映画。
ジェイソン・ステイサムという50代後半の
ダンディな俳優が主演で、
娘がこういう映画を見たかった
とは意外でした。

薄暗い映画館で、本編が始まる前の
予告映像を、私は、ぼんやり眺めていました。
予告編、
はじまり、はじまり...。
子供のおもちゃの拳銃かと、
思ったら、
トップガン
なんちって...。
きゃは!”
こら、こらっ!
ランボーな、
予告編ね!
うっ...!
そんなことも、
アルマゲドン。
宇宙の映画に、
夢中。
なんちって...。
KARAの...。
どえりゃ~、
ええもん。
は、ないかなぁ~?
貞子。
ゲッツ!
![]()
きゃ~!
Qちゃん、
ちょっと、
ふざけすぎよ~! ![]()
うっ...!
時を戻そう。![]()
きゃは!
「ぺこぱ」か!
![]()
そして、いつのまにやら、自分はいつ
父親と最後に映画を見ただろう? と
思い起こしていました。

確か、私が大学3年制の夏休み、帰省
した時に、父と名古屋で映画を見たのが
最後です。
私から、父を誘いましたが、映画を
見たかったわけではありません。

父には学費を払ってもらい、仕送りまでして
もらっているのに、私はたまにしか
帰りません

せめてもの罪滅ぼしに、一緒に
映画を見に行ってあげようと、そうしたら、
父が喜ぶだろうと思ったのです。

選んだ映画は、メル・ギブソン主演の
「マーベリック」。この映画にしたのは、
父が好きな西部劇だから。
ところが、映画は西武開拓時代が舞台
ではあるものの、派手な撃ち合いはなく、
頭を使っただましAIを、
コメディタッチで
描いたものでした。

ジョン・フォードのような
西部劇ではなく、私は面白かったのですが、
父の様子を、ちらちら見ていると、
今ひとつのようでした。
しかし、映画が終わった後、父は
上機嫌でした。いつも無口なのに、帰りの
電車の中ではずっと、今見たばかりの
映画のことを、私に話していました。
映画が面白かったかどうかは、
どちらでも良かったようで、
私は、ほっとしました。

暗い映画館の中で、妻と娘に
はさまれて座り
そんなことを思い出しながら、
ふと、娘は私が見たいだろうと思って、
この映画を選んだのだと、思いました、
そう思うと、妙におかしくて、そして、
幸せな気持ちになりました。

映画が、面白かったかどうかは、さておき、
私たちは、見たばかりの映画のことを
楽しく話しながら帰りました。
人生も、きっと映画を見るのと同じ。
映画の出来はどうでもよく、
見た事を、家族みんなで、
おもしろおかしく話すことが
できれば幸せなの
だと思います...。
備考:この内容は、
2025-4-1
発行:全国信用金庫協会
著者:はらまさかず
「楽しいわが家」
より紹介しました。
(読後感想)
さぁ、読者の皆さん、
いかがでしたか?
楽しんで、いただけましたか?
キリマンジャロのいただきだけに、
わからんじゃろ?
![]()
きゃは!
せっかくの感動の
お話が、台無しよ! ![]()
うっ...!
アバターも、えくぼ。
すずめも、戸締まり。
ハリポタの看板は、
はりぼて。
ファインディング・ニモにも、
教えなきゃ。
![]()
きゃは!
もう、いいぜ、
いい加減にしろ!
AHO~!











