【話題は半導体だけじゃない。
九州はEV王国になるかも...?】
九州では、熊本県に
半導体の巨人「TSMC」が進出
して地域経済を湧かせているが、
その波は自動車産業にも
波及しそうだ。
7月末、トヨタが福岡に
EV向け電池工場を建設
することが明らかになった。
トヨタは、1990年代から
同県に生産子会社
「トヨタ自動車九州」を抱えており、
ここで作られるレクサス
(2035年にはEV
ブランドとなる)車に、同じ
福岡県内で作る電池を積む
計画だと予想する、
福岡の電池工場を運営するのは
子会社のプライムアースEV
エナジーだが、同社は
これまで、静岡県を中心に電池を
作ってきただけに、大きな
方向転換といえる。
それだけじゃない。
トヨタは冒頭で延べたTSMCの
九州工場(JASM)にも
出資している。
ここで作る車載用ロジック半導体も、
レクサス車に積むには
都合が良い。さらに同工場
ではソニー向けに、運転
支援に欠かせない車載用イメージセンサーも
作られるので、これまた地産地消
が可能になる。
ほかにも、九州では、
ルネサスが、車載マイコンを生産
していたり、東芝系企業が
パワー半導体を手掛けるなど、
EV生産に欠かせない
企業群が拠点を構える。
半導体にとどまらず、
九州は近い将来、EV生産の
拠点としても注目を集める
事になりそうだが、
はたして、そうなのだろうか?
そもそも九州は、中国や
東南アジアに近く、輸出
拠点として恵まれている。
優れた人材も比較的安価に
雇用できるし、エネルギー面
では、原発や水力発電が
利用できるため、企業が
求める脱炭素の流れにも合致
しているといえる。
もし、九州に出かける機会
があれば、グルメや温泉
だけでなく、EVの製造拠点を
巡る旅も楽しいかも...。
【渋滞をロープウェイで解消
和製ベンチャーが海外進出】
都市の渋滞を解決しようと、
革新的なロープウェイを
開発しているベンチャー
企業のジップ。
当欄でも、
過去に紹介したが、いよいよ
同社のロープウェイが、
フィリピンで実用化される
ことになりそうだ。
ルソン島中部のバギオ市
にある米軍基地跡地に、
数百mの試験線を作り、ホテル
やゴルフ場を結んで検証を
行う。
安全性が確認されれば
市の中心部へ延伸し、
実際に乗客を乗せて本格運用
を開始するという。
道路が飽和した都市部では、
鉄道施設が有効だが、
用地確保や、線路の施設に
膨大なコストがかかる。
ジップの提案するロープウェイは、
道路の中央分離帯などに
支柱を立てれば、運用
できるため、モノレールと比べても、
約1/5のコストで
建設出来るという。
普通、ロープウェイは、
ワイヤに固定してワイヤ自体が
動くが、ジップの場合は
ゴンドラ自体が自走する。
ワイヤを2本使うため、横風にも
対応できるそうだ。
ジップは、国内でも、神奈川県
泰野市や沖縄県豊見城市
で、導入に向けた検証を
行っている。乗り物好きとしては
ぜひ実現させてほしい...!
【次回予告...】
「最大143万円の値下げ!
BYDの驚異の価格競争力」
「横浜ゴムが、米グッドイヤーの
鉱山事業を買収すると発表...」
「リマック・ネヴェーラ スーパーカーの会社が
2人乗り、ロボットタクシーを発表」
「ウーバーで働くドライバーが、
BYDに、乗り換えか...?」
備考:この内容は、
2024-9-26
発行:講談社
「ベストカー」
より紹介しました。