初代、さらにネオクラシックを味わう!
「セリカ・ソフトバック 2000GT」(1975年)
【7世代、36年にわたるセリカの歴史の
第1歩は、このモデルで始まった...】
というわけで'80~'90年代のセリカの
系譜に乗った勢いで、さらに
セリカの先祖を巡りたくなった
土屋圭市氏とともに
初代セリカを求めて滋賀県草津市を
目指したのでありました。
セリカの誕生は、今を遡る
こと54年、1970年12月
のことだった。
この時点ではノッチバッククーペのみで、
今回取材した、
リアウィンドウが
ハッチゲートとなって開閉する
リフトバック(LB)
と呼ばれるタイプが追加
されたのは、1973年4月のことだった。
当初クーペには
搭載されていなかった直4、
2L DOHCの18R-G型
エンジンを搭載するセリカ
LB2000GTが、ひと際
目立つ存在だった。
ナルディのウッドステアリング以外は
基本的にオリジナルのセリカLB。
アナログメーターが並ぶインパネは
カッコイイ!
「いい音するねぇ~!
ソレックスの吸気音がそそる」
エンジンをかけて土屋さんが
懐かしそうな顔をした。
「今のクルマと違って
キャブレターだから、気温や
湿度によって微妙にエンジンの
レスポンスに変化が出る
んだよね。
このクルマは
ちょうど今日のコンディションに
ピッタリなんだろうね。
アクセル操作に
ビンビン レスポンスするよ」
と調子のよさを実感。
カムカバーが赤く塗装されているが基本的には、
オリジナルの18R-G型エンジン。
直列4気筒、排気量1968ccで145ps、18.0kgmを発揮。
キャブはソレックスだ。
「でもさ、'70年代の
クルマって、まっすぐ
走らなかった。直進していても
ステアリングを小刻みに
右へ非がりへと修正が必要。
このセリカに限った話ではなく
どのクルマでもそうだった。
久しぶりにこの感覚を
思い出したよ」
と土屋さん。
今回、試乗したセリカLBは、
レストア時に195/50
R15サイズのタイヤを
履いてオーバーフェンダーを
装着。
車高調サスを組んだり
してオリジナルではないが、
当時の雰囲気をいい感じで
今に伝える仕様だ。
「シートはノーマルだよね。
ステアリングはナルディの
ウッドに交換している
けど、雰囲気はいい。
それにしても
シフトレバーが遠い。
左手をスッと伸ばした位置
にレバーがなくて探しちゃったよ。
かなり前のほうに
あるね。こんなだったかな?
シフトフィール自体は
しっかりしていてヤレた感じは
まったくない。
ブレーキもしっかりと利くし、
50年前のクルマに普通に
乗って楽しめるというのは
凄いことだよ」
まったくです、土屋さん、
ありがとうございました!
6代目、T200型セリカのトップモデル
ST205型セリカ GT-FOUR 1994年
丸目ヘッドライトが印象的な
6代目T200型セリカのデビューは
1993年10月。
トップモデルとして存在した
GT-FOURは2L
ターボで255ps、31.0kgmを発揮。
フルタイム4WDでWRCマシン
としても存在感を放った。
セリカ最新型
BEVスポーツカーとして復活か!?
備考:この内容は、
2024-5-26
発行:講談社
「ベストカー5月26日号」
より紹介しました。