今乗ってもその魅力に心踊る！
今の時代、世界でも注目を集めているのが
1980年代から1990年前半に
生み出された日本車たちだ。
いわゆる”ネオクラシック”と
呼ばれるクルマたちは、まだまだ日本車が
欧米のクルマの後塵を拝していた時代、
欧米の名だたるハイパフォーマンスカーを
打ち破るために各メーカーが技術力を結集し、
熱い思いで開発したクルマたちだ。
その熱い思いは、いま改めて乗っても
感じ取ることができた！
（文：土屋圭市）
「TOYOTA ソアラ2.8GT」（ 1982年）
【1980年代のクルマ】
日本車が世界を目指して
技術開発していった時代の
熱量を感じる。
「楽しいよね～。この時代の
日本車は、個性があって、
一発で、どのメーカーの
どのクルマなのかがわかる！」
初代ソアラ、そして
A60型セリカXXを、いま改めて
試乗した土屋圭市氏の
第1声だ...。 
「TOYOTA セリカ XX2000GT」（1985年）
A60型セリカXXは、
セリカXXとしては2代目の
モデルとして1981年7月に
デビューした。
同じ'81年、
これより、約半年前の
2月には、初代Z10系ソアラが
登場しており、ソアラと
セリカXXは、'80年代の日本車
を象徴する、スタイリッシュで
プレミアムな”新時代”
の自動車という鮮烈な印象で
当時の日本国内を色鮮やかな
ものとした...。 
「TOYOTA スープラ 2.5GT ツインターボ」（1992年）
1960～70年代
初頭にかけては、モータリ
ゼーションの高まりとともに、
日本グランプリの開催
などとともリンクして国内各
自動車メーカーは、スポーツ
モデルの投入に積極的だった。
「マツダ サバンナ RX-7 2代目」
セリカや、サバンナ、
ギャランGTOなどが、
デビューしたのは、
この時代だった 。
「ギャラン GTO」
これに、水を差したのが、
1973年以降のオイルショックと
排ガス規制の強化だった。
ガソリンをバンバン
燃やして、汚れた排気ガスを
まき散らす高性能車は
”社会の敵”とされ、自動車メーカーは
燃費の改善と、排ガスの
クリーン化に力を注いだ。
「TOYOTA GRスープラ RZ」（2023年）
これらの技術が一定の
レベルに達し、クリーンな
排ガスで燃費もいいハイ
パフォーマンスカーへと向かい
始めたのが'80年代だった。
Z10型ソアラと、A60型セリカ
XXは、そんな時代の
変革を象徴的に表現する
クルマだったのだ...。
備考：この内容は、
2024-5-26
発行：講談社
「ベストカー5月26日号」
より紹介しました。