とある本によると、アメリカの男性は、
朝から晩まで奥さんの名前を呼び
続けるのだそうです。
「マーガレット」
「キャロライン」
「バーバラ」
「スーザン」
「ナンシー」...
広い芝生の庭で、
ブレックファーストを頂いている
イメージが、わいてくるではありませんか?
これが、フランス人なら
「カトリーヌ」
「エリーゼ」
「ミシェル」
「セシール」
「クリスティーヌ」...
といったところでしょうか?
クロワッサンと
カフェオレの香ばしい香りが漂ってきます。
イギリス人なら、
「ブリジット」
「キャサリン」
「ジャクリーン」
「シンディ」
「ダイアナ」で、決まりです。
しゃれたティーカップに
たっぷり注がれたティー
(テーじゃないですよ!奥さん)に、
カリカリに焼けたトースト、
コーンフレーク、ベーコン、卵、
フルーツなどが、目に浮かびます。
もちろん、これらはすべて
イメージです。
別にわたしは、各国の家庭を
調査したわけではありません。
イギリスにも、フランスにも
行ったことのないわたし
としては、想像でしかありません。
でも、日本のことならわかります。。。
田舎の朝の光景です。
ご主人が奥さんを
呼んでいます。
「トメ」
「キネ」
「ウス」
「ウメ」
「マツ」
「トラ」...
食卓には、
めざし、納豆、漬物、みそ汁が
並んでいます。
夢がないのです。
それに比べて、「キャロライン」とか
「カトリーヌ」とか
「ダイアナ」といった名前の響きには夢があります。
根拠なんてありませんが...。
なんとなくそんな気がするだけです。
「カトリーヌ」と呼んだら、
いまにも、ドヌーヴさんが
現れそうじゃありませんか?
男性も一緒です。
「権兵衛」
「与太郎」
「助左衛門」
「末吉」
なんて呼ばれるより、
「ウィリアム」
「チャールズ」
「ピエール」
「アルバート」
「アンソニー」
なんて、呼ばれるほうが、格好いいでは
有りませんか?
そんなこんなで、わたしたち夫婦は、
「マーガレット」「ウィリアム」と
お互いを呼び合っているのです。これも、
試行錯誤の末に生まれた夫婦円満の
知恵というものです。
「マーガレット、この服どう?
似合うかい?」
「ウィリアム、素敵な半纏ね、
ステテコと、とっても似合うわ!」
「マーガレット、今夜のおかずは何?」
「ウィリアム、あなたの好きな
オカラにネギぬた、それから、イモの煮っころがし、
きんぴらゴボウも作ったわよ~」
備考:この内容は、
2009-7-27
発行:PHP研究所
著者:綾小路きみまろ
「こんな夫婦に誰がした?」
より紹介しました。