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「6つの大原則」
大原則1
メールに【重要】と付けても、
読まれない理由

【最新ベストセラーの
タイトルの秘密とは...?】
コピーライターという専門職が成立
するくらいなので、誰をもうならせる
キャッチコピー型のタイトルは、
そう簡単につくることはできません。
あまり背伸びをせず、少しでも相手の反応が
よくなったら合格点だと思って、
いろいろな手法を試してください。

実践しやすいのは、誰もが馴染みの
あるフレーズを下敷きにする
「本歌取り」の手法です。
「本歌取り」は、もともと和歌の技法の
2句を取り入れて、有名な古歌(本歌)の1句
か、2句を取り入れて、新たな歌を詠む
ものです。本歌のベースが多くの人に
共有されているので、それを基に新たな
世界観を付加できるわけです。

最近、書店に行って驚いたのは、
『世界はラテン語でできている』
(ラテンさん著・SB新書)という本が爆発的に
売れていることでした。
現代では、どこの国でも、
日常的に使われないラテン語に、
そこまで興味のある人がいるとは
思えません。私は、この本がベストセラー
になっている理由が、
タイトルにあると、思っています。
「世界は●●でできている」ちょいう
フレーズは、ありふれたものです。
Amazonで検索をかければ。何十冊も
出てきます。しかし、このタイトルを
観た人は、そこに、「ラテン語が
ハマっている違和感が、気になって
仕方ない。
「ラテン語ではできていない
でしょう!?」という疑いと、
「いや、もしかして?」という期待とが、
い入り混じり合って、
手に取ってしまう人が続出して
いるのではないでしょうか?

流行語を下敷きにするのは、誰でも
わかりやすい半面、一歩間違えると
センスのなさを露呈しかねません。最近は、
気の利いたフレーズがあると、
SNSで拡散され、短期間で消費
されてしまいます。

「大義を語る」のも、タイトルをつける
際のコツの1つですが、今や「SDGsを
実現するために」と掲げても、
あまり心に響かないでしょう。
個人や企業があまりに
SDGsという言葉を
使ってしまったため、タイトルとしての
賞味期限が終わってしまった好例です。
その点、かつて流行したタイトルの
リバイバルであれば、リスクは低く
なります。
耳に覚えの有るフレーズは
すんなりと心に入ってきますし、一度でも
人々の心をとらえたいということは、
語感や語調に人を動かす力があった
とは、新鮮さを感じるかもしれません。

タイトルも文章も、読み手あってのもの
ですから、自分のつくったタイトルが
響いたかどうかは...、

フィードバックが
ないとわかりません。上達したいのなら、
いきなり公開の場でホームランを
狙おうとはしないことです。

まずは、社内報や、会議資料など、内輪で試し、
どこまで踏み込んだら、どんな反応が返って
くるのか、反応を探りながらセンスを
磨いて行くのがいいでしょう...。
備考:この内容は、
2024-4-12
発行:プレジデント社
著者:川上徹也
「伝わる文章、
バカの文章」
より紹介しました。