中学3年生の12月には、
アクエリアスカップ中学バレー(現・JOC
ジュニアオリンピックカップ=全国
都道府県対抗中学バレーボール大会)の兵庫県
代表選手に選出され、大会に出場。
兵庫県は優勝できなかったが、大津中学以外の
選手と一緒にプレーするという
大きなチャンスを得た。
はじめてのことだったけれど、
知らない選手同士でも、
バレーという共通点で結ばれて、違ったカタチで
ひとつの目標に向かうことが
できるんだと思った...。
また、同じ時期、私は、中学校選抜に
選ばれて、はじめてほかの中学校のすごい
選手たちと一緒に”ニッポン”チームとして、
国際大会に出場した。
当時、中学選抜には、
エリカ(荒木絵里香=
現・東レアローズ)や
サオリ(有田沙織=
現・NECレッドロケッツ)、
橋本直子(現・久光スプリングス)、
細田絵里(現・デンソー・エアリービーズ)、
今西郁瑠(現・トヨタ車体クインシーズ)
といった選手が一緒だった。
今(2008年)、その誰もが、
Vリーグで、活躍している。
考えてみれば、すごいメンバーが集まっていた。
私達は、台湾へ遠征に行き、
各地で中学・高校などのチームと親善試合を
行った。私にとっては、はじめての
海外旅行。ドキドキしながらパスポートを
作って出かけた大会だった...。
今でも、エリカとは、
「あの中学選抜は楽しかったね」
と話すことがある。
集まった選手たちのレベルが高いということも、
私にとっては、すごく刺激になったし、
普段のバレーボール部での活動とは
全然違うものだったから、何しろ新鮮。
事前に合同練習をする時間は
なかったので、ほとんど遠征のときに
集まって、そのまま、ぶっつけ本番で、
プレーしたような状態だった。
のびのびプレーしていいよ、という雰囲気で、
実力のある子どもたちが、本当にやりたいように
プレーをしていた、という印象だ。
だからだろうか? どの試合も、すごく
いい展開だったように記憶している...。
当時、戦った台湾チームの中には、
その後、ジュニア、ユースでも顔を
合わせ、今でもメールや手紙のやりとりを
している選手もいる。
大会などで顔を
合わせれば、片言の英語や、筆談の中国語を
交えて話したりする。そんな友達が
できたのも、中学選抜のいい思い出だ。
人生ではじめて、自分の意思で
バレーボールを選んだ中学時代。家族と離れて
ツライことがあっても、
練習がどれほどきつくても、それでも、私に
とっては、大事な大事なベースを築いた時代だ。
忘れられないファースト
ステップ。
13歳のときの 第1歩が、
今の自分へと つながっているのだ..。
備考:この内容は、
2008-5-17
発行:実業之日本社
著者:栗原恵
「めぐみ」
より紹介しました。