ある日、鷹狩り帰りの彦根藩主・
井伊直考が、門前にいた猫・「たま」に
手招かれ、お寺に
立ち寄りました。
和尚との
会話も弾み楽しく過ごしていると、
突然の雷雨が...。
「たま」のおかげで、
難を逃れた井伊直考は、
いたく喜び、お寺を立派に改築し、
井伊家の菩提寺と定めた
のだそうです。
その後、お寺に福を招いた
猫・「たま」を
「招福猫児(まねきねこ)」と
呼んで祀る招福殿が建てられ
ました。
「たま」を模した像が
たくさん作られるようになり、
これが「招き猫」となりました。
豪徳寺の招き猫は、家内
安全、商売繁盛、開運招福に
ご利益があると言われています。
現在、招福殿にはなんと、
約1万匹もの、招き猫が
奉納されています。
「たま」と、井伊直考の逸話を知り、
ボクは、ふと愛猫ミルクの顔を、
思い浮かべました。というのも、
ミルクはいつも地震が来る
10秒前ぐらいに走り出すのです。
このミルクの不思議な行動の
おかげで、地震がくる直前に
心の準備ができるときも
あるんですよ。
猫には、危険を察する力が
あるのかもしれませんね?
約300年前、お寺を復興
させた「たま」を忍び、豪徳寺を
訪れる人は後を立たず、今では
「招き猫発祥の地」として
愛猫家の聖地ともなっています。
豪徳寺を訪れる際に便利な
東急世田谷線のラッピング
電車「招き猫電車」のモチーフと
しても、活躍しています。
「たま」は、時を越えて、豪徳寺に人と、福を
呼んでいるすごいネコでした...。
備考:この内容は、
2024-1-1
発行:辰巳出版
「猫びより」
より紹介しました。