人名が駅名となったものは、ヨーロッパなどで、
よく見られるというが、日本ではその数は
少ないようだ。
代表的なのは、岡山県の智頭急行・
智頭線・「宮本武蔵駅」だろう。
これは、武蔵の生誕の地であることに
ちなんで付けられたもので、多分に観光的要素が
強い...。
まあ、宮本武蔵は、例外中の例外として、
比較的有名なのが、神奈川県のJR東日本・
鶴見線の浅野駅・武蔵白石駅、安善駅、大川駅、
鶴見小野駅である。
鶴見線は、元は鶴見臨港鉄道という私鉄が
建設したもので、大正時代に埋め立てられた
臨海工業地帯に線路が敷かれている。
駅名の元とされるのは、浅野財閥の創設者
浅野総一郎、日本鋼管創立者・白石元治郎を
はじめ、安田善次郎、大川平三郎、小野信行
といった人たちで、埋め立て工事の功労者や
鉄道建設の協力者ということだ。
その多くは、駅名だけでなく、地名にも
なっている。もとは海で、無地名だった地域
らしいエピソードといえよう...。
岡山県の「伯備線方谷駅」も、人名駅名として
知られている。これは、幕末の儒学者で当地出身
の「山田方谷」にちなんだ駅名という。
こうやって見ていくと、駅名に名を残そうと
思えば、やはりそれなりの人物でなければ
ならないようだ。
そんな人物駅名の中にあって、異色中の
異色ともいえる人物の名前が駅名となって
いたのが、北海道は石北本線の「天幕駅」だった。
天幕三次郎なる人物の名からつけられた
ものだが、その天幕さん、実は、昔、このあたりに
住んでいた、ただの山男というから
ビックリする...。
明治29年、北海道庁鉄道部長の田辺朔郎が、
鉄道線路建設のための調査で当地を訪れ、
天幕三次郎の小屋を宿として、食事など一切の
世話を受けた...。
そのときの恩が忘れられず、「天幕」を地名に
なったというわけだ。
天幕さんも、まさか自分の名前が、日本では
数少ない人物駅名の1つになるなど、
夢にも思っていなかったに違いない。
ただ、残念ながら天幕駅は、付近の
無人地帯化により、
平成13年7月に、廃止されてしまった...。
これが、ホントの、
チューチュー・トレイン
なんちって...。
備考:この内容は、
2009-11-30
発行:KKベストセラーズ
「つい誰かに教えたくなる鉄道雑学」
より紹介しました。
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【おまけ...】
「鬼武者」
「影武者」
「ハゲ武者」
もしもし、
お嬢さん!
きゃ~、
Qちゃん?
危険が、危ない!
馬から、落ちて、
落馬すれば、いいのに!
うっ...!
どこが?