【与えられた役割を
全うすることが大切...】
多少の嫉妬は、人が前に進むための
エネルギーになることもあると知りつつ、
亮潤さんのお話に泣いて
しまったという阿川さんは、こう続けます。
「目立たず咲いている野の花は、
『あいつは日の当たる場所にいてずるい』
なんてことは思わず、生涯をそこで
終えようとしている。
自分も与えられた
役割をまっとうすることが大事
なんだと思って、亮潤さんは、また歩き初めたそうです。
そんな人の本
ですから、日常的な言葉で書かれているのに、
なんだか沁みるんですよね。
だから、ベッドサイドに置いて、心が、
サワサワした日に、パッと目についた
箇所を読むんです。
たとえば、
「本当の喜びは、今、自分が与えられている
環境が、本当はとても感謝なんだと、
心から気づいた瞬間に湧き上がって
くるものです」。
ふむふむ、そっか。
おやすみ~って(笑)。
また、阿川さんが、「仲間同士の
関係性が、しみじみいいんです」
と語るのは、
自信が翻訳を担当した
A.A.ミルンの「プーの細道にたった家」
(新潮社)です。
「一番好きなのは、森でみんなが、
迷子になってしまったとき、コブタの
コブタンが、プーの後ろから近づく
シーン。
コブタンは、プーの前足を握りながら、
「ただ、君がいるのを
確かめたかっただけ」。
人が不安になっている
ときに、手を、つないでくれる人が
いるだけで、どれほどの安心感を
与えられるか...
ということを、
この短い文章だけで表現できるって、
素敵だなと思って好きなんです...。
備考:この内容は、
2024-1-18
発行:宝島社
「心がラクになる言葉、
豊かになる言葉。」
より紹介しました。