【よみかせエピソード 65】
「家族の合言葉」
こどもが絵本の内容も
理解できていない小さなころから
膝の上に座る子どもに、
絵本のよみきかせを、
繰り返していました。
お気に入りの本が見つかると、
何度も、何度も繰り返し読んでいたため、
文章を覚えてしまい、
就寝時には暗い部屋でも
絵本を読んでいるかのように、
お話をしていました。
今でも、お気に入りだった絵本のフレーズは、
家族共通の合言葉になっています...。
週末には図書館で、
時間の許す限りたくさんの本を読み、
毎週、多くの本を借りては、
家で読み聞かせをしていました。
今では、子ども2人も大きくなったため、
読み聞かせは、しなくなりましたが、
小学生の頃は、
毎年、読書感想文で表彰されるなど、
感受性豊かに成長してくれたと思います、
親である自分にとっても、心豊かな時間を
過ごさせてもらえた読み聞かせ(本)は、
活字離れが進んでいるといわれている現代でも、
大切にしていきたいと思う文化です...。
A知県 ペンネーム ほけきんぐ
【おてんばサユと、鬼の子クウの巻...】
むかし、むかし...、
山おくに「ウブラ」
という村がありました。
そこには、
きよらかな水が、
湧きつづける池があり、
それを、
クスノキの巨木が、
みおろしていました。
その村には、
「サユ」という
とても おてんばな少女がいました。
サユは、シカのように はやく走り、
サルのように、木のぼりが得意でした。
けんかだって、だれにも
負けません。
村の子どもたちでは、
とてもついて
いけません...。
ですから、
サユには友達が
いませんでした、
ときどきサユは、
巨木のてっぺんにのぼり、
空を見上げては、
友達がほしいと
涙を流しました。
そんなある日...、
「クウ」という少年があらわれ、
サユの友達に、なりました。
クウもサユに負けないくらい、
ワンパクな子でした。
2人は、毎日のように
野山をかけまわり、
木のぼりをしては、あそびました。
それは、秋の満月がきれいな夜でした...。
クウが、巨木の下で、泣いています。
その涙は、ポチャン、ポチャンと、
池の中をとって、
巨木の根っこに届きました。
備考:この内容は、
2023-12月号
発行:コアミックス
ぶん:きたはらせいぼう
え:ひかりん
プロデュース:はらてつお
「森の戦士・ボノロン」
より紹介しました。