【アメリカ旅行で、ギャンブルするのはご用心!】
アメリカは、州によって法律が違うので、州境を超えた
だけで、「有罪」か「無罪」になってしまうことがある。
もちろん、その逆もあるわけで、Aクンは、そのとばっちりを
受けてしまた、可愛そうな旅行者なのだ。
アメリカ旅行中の彼は、
ホテルのコーヒーラウンジで、
友人たちと、ポーカーを楽しんでいた。
なにしろ、彼は、自称
「アメリカ通」で、この日も、
「ギャンブルなんて大丈夫かなぁ?」
と、心配する友人たちに、
「ネバダ州は、ギャンブル公認の土地なんだよ!」
と、
州による法律の違いについて
一席ぶったばかりだった。
1人勝ちで、ツキまくるAクンは、
笑いがとまらない。
ところが、突然、ラウンジの入り口から武装した
ポリスたちが、なだれ込んできた。
「賭博の現行犯で、タイホしちゃうぞ!」
「そんなばなな。ここはネバダ州だろ!?
ホテルのサインボードにだって、そう書いてあるじゃないか!?」
しかし、そのホテルは、ネバダ州の端っこに位置して
おり、ちょうど、コーヒーラウンジの部分だけ、
カリフォルニア州に、はみ出していた。
「あと、数メートル向こうでやってたら、オレたちだって、
目をつぶっていたさ」
警官は、Aクンに同情したが、拘置所に連れて
行くことは、忘れなかった...。
「ギャンブル公認だって、あんなに
力説していたじゃないか!」
と攻める友人たちに、さすがのアメリカ通も、
ただただ
身を小さくするだけであった...。
===================
【モスクワで噂の行列を
実体験した大学生...】
まだ、崩壊する前の、ソビ●トに旅行した大学生3人組が、
体験した、おかしくも悲しい旅のエピソードである。
3人は、1週間ほど。モスクワにいたのだが、噂どおり、
街で行列に、出くわさないことはなかった...。
さすがに深刻な物不足なのだなぁ、と、実感しつつ、行列の
中のおばさんに、何を買うつもりで並んでいるのか?と
聞いてみると、
「何が、買えるかわからないのに、並んでいるんだって...?
そうしないと、他の人が並ぶから、とりあえず並んで、
前の人に聞いて行って、わかる人にまで行ったら、何の
行列かという答えが、返ってくる仕組みになっているみたい...」
本当に物のないモスク▲を実感した3人は、その
社会主義のナマの現実に、いささか圧倒されながら、今後の
政権への期待を語り合っていた。
さて、10分も立ち話をしていたであろうか...?
ふと、背後に人の気配を感じて、
振り返った3人は、そこに新たな
行列を発見して、びっくり!
「おい、これって何?」
「新しい行列だよ!」
立ちどまって、ソビエトの現在と将来について
話し合っていた、若き3人の日本人のうしろにも、
いつの間にか、新しい人の列が、
並び始めていたのである。
3人は、大あわてで、
ホテルに、逃げ帰ったのだった...。
=================
【名うてのプレイボーイ、
マレーシアで現地女性と結婚するハメに...】
商社マンのNさんは、名うてのプレイボーイ。出張先の
マレーシアでも、現地の女性に、ホイホイと手を出した。
ところが、彼女はお堅いイスラム教徒。さすがのNさんも
なかなか最後の●線を、♥えることができない。そうなると、
ますます発奮するのが、男の性である...。
やっとのことで、彼女の家に上がり込み、
ちょっとだけ、
イチャイチャしていると、
なんと宗教警察が踏み込んできた...。
「おまえは、ムチウチの刑だ!」
異教徒の男と、イスラム教徒の女性が、密室に2人だけで
いると、それだけで、犯罪だというのだ。
ムチウチといっても、
生やさしいものではない。
助走をつけて、思い切り殴るので、
後遺症が残る人もいるというではないか!?
「そ、そんな...。なんとかお許しは出ないんですか?」
備考:この内容は、
1994-1-5
発行:河出書房新社
著者:ユーモア人間倶楽部
「旅の大ハジ編・
世にも恥ずかしい人々 2」
より紹介しました。
一部、文章と、
画像がマッチしていなかった点、
お詫びします...。