【機内食のナッツを食べすぎて、
鼻血ダラダラになったおじさん...】
タダより安いものはない。
セコい欲を出したために、
とんだハジをかいてしまったのは、
海外旅行初体験の典型的
日本のおじさん、Kさんである。
彼は、もちろん飛行機に乗るのも、
はじめてだから、見るもの聞くものすべてが
珍しい。キャビン・アテンダントが、配るナッツを
口にするや、
「ほ~、うまい豆だなぁ」
と、しきりに感心している。おまけに、
周囲の人から無料と聞いて、
「CAさん、この豆、おかわり~!」
CAからも、添乗員からも、
豆を分けてもらって、せっせと口に
運んでいた...。
さて、しばらくすると、Kさんから
CAさんへ、またもや、しつこい
コールサインが...?
また、おかわりかと、呆れた
CAさんが、ナッツを手にして
行ってみると、Kさんは、ナッツの食べ過ぎで、
のぼせたのか、鼻血をダラダラ流し、
天井を向きながら、
「ティッシュ! ティッシュ!
ちり紙が、
足りないんだ。
持ってきてくれ~!」
と、鼻に栓を詰めて、
叫んでいたのである...。
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【パリの街のド真ん中
公衆トイレで、大苦戦したOL...】
トイレの水が流れない、これで
うろたえた経験が、ある人は多いだろう...?
パリの街角で、OLのK子さんは、
急に腹具合がおかしくなった。どうにも
こうにも我慢しきれず、はじめてだったが、
公衆トイレに駆け込んだ...。
パリの公衆トイレは、コインを入れて使う。
彼女も、なんとかそこまでは、わかった。
ところが、入ったのはいいが、カギがない。
それでも、ドアが開く気配もないので、
ひとまず安心して用を足した。
フ~ッ!
やれやれと、思ったのも束の間。
「あれ? 無いよ。どうしよう!」
日本の水洗トイレのように水を流す
取っ手が、見当たらない。
彼女は、自分の出したモノを
見ながら、あわてまくった。
ドアの外には、順番を待つ、人の気配がする。
ドアをノックする音。
ガヤガヤと、ざわめく声が、聞こえてくる...。
「あれっ、あれっ、どうしよう...!?」
追いつめられた彼女は、思い切ってドアを開け、
逃げるように、飛び出した。
と、背後で水の流れる音...。
そう、パリの公衆トイレは、
外へ出てからドアを閉めると、
水が流れる仕組みに、なっていたのだ。
そんな Kさんは、
トイレの中で、あせりまくった自分を思い出すと、
ホテルへ帰る道々、
顔を上げることが、できなかったそうだ...。
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【ニューヨークの地下鉄で、
車掌と、切符の引っ張りっこ...】
語学留学して間もないY子さんは、NYの
地下鉄に、チャレンジしようと、ハーレム・ラインに
乗った。
Y子さんが、座っていると、制服を
着た男がやってきて、彼女の切符を、
持っていこうとする。
「これは、たいへん!」
彼女は、取られてはならじとばかりに、
切符の端っこを、握ってがんばった。
しかし、制服の男性も、
なにやら英語で、叫びながら、
グイグイ切符を、引っ張る。そして、とうとう
切符は、男性の手に、渡ってしまった...。
「どう言えば、いいんだろう...?」
まだ、英語もほとんどしゃべれない
Y子さんは、改札口で、なんと説明すれば
いいのか、いろいろ言い訳の言葉を、作文
しながら、電車を降りた...。
ところが、ドキドキしながら、
ホームを出ても、改札は無い!
「そういえば、NYでは、
電車の中で、車掌さんが、
切符を、集めるんだっけ...??」
アパートに帰ってから、ガイドブックを
読み直した彼女は、すべてを了解した。
それにしても、地下鉄で、車掌と
切符を、引っ張り合った自分を、思い出すと、
情けないY子さんだった...。
テヘペロ。
備考:この内容は、
19954-1-5
発行:河出書房新社
著者:ユーモア人間倶楽部
「旅の大ドジ編・
世にも恥ずかしい人々 2」
より紹介しました。
(筆者の感想)
たまたま、
鼻血、トイレ、入浴の
話でしたね?
さぁ、楽しんで、
いただけましたか?
きゃは!
下ネタNGよ!