「コンサバ系ファッション」
「コンサバ」「デルカジ」、
そして「可愛ゴー」で
主役の座から落とされて...
雑誌が生み出す言葉にも、時代の色が
濃く反映されている。かつて女子大生ブームを
巻き起こした「JJ」。
当時の女子大生は、
花の女子大生と呼ばれ、1970年代「JJ」は、
「ニュートラ」、「ハマトラ」、
「コンサバ」などのファッションブームに
関する言葉を世に生み出した。
舌が華やかに
蘇る「ラ」、
唇が元気に破裂する「バ」、
新しい時代の、開放感を感じたのだろう...。
また、お嬢様志向の玉の輿を狙う「JJガールズ」
たちは、競争意識の高い、忠誠心の時代と
呼ばれる「社会が主体のデジタル期/
客観の時代」らしく、よりよい結婚を
するのが、当然の流れだった...。
エリート意識が高く、下剋上の時代と呼ばれる
「社会が主体のデジタル期/主観の時代」の
80年代後半には、バブル到来により、
イイオンナを目指す流れが出て
上昇志向が拍車をかけて、
「ボディコン」や「エレガンス」が流行。
弾ける破裂音「ボ」に、喉の破裂を伴う「コン」が、
バブル期のイケイケを彷彿とさせる。
90年代にはいると、バブルがはじけ、
一気に不況となる。カジュアル志向になったが、
当時は、モデルのカジュアル、
「デルカジ」が生まれた。
「デルカジ・ファッション」
これは、オシャレ感とは程遠い言葉だ。
後半の「カジ」が、いただけない。口を広げて
苛烈な息を喉から破裂させる。「カ」には、
舌全体が、平ぺったく振動し、ツバがたまる「ジ」。
まるで、たんを吐いたかのようで、自虐的、
世相が端的に表れている。
セレブ志向から、自分かわいい自己愛の
時代と呼ばれる「個が主体のアナログ期/
主観の時代」の2000年代、「JJ」は。、
90年代後半に勢いをつけた「CanCan」に
主役の座を奪われ、さらに「ViVi」にも
惨敗となった。
不遇の「JJ」が生んだのは、
かわいいゴージャス、略して「可愛ゴー」だ。
「可愛ゴー」と、口にしている女子が、すでに
可愛くないようにおもえないだろうか?強気で
力をもった女性たち、完全に、男性目線
なんか、気にしちゃいないのである。
したいことをして、
着たいものを着て、欲望のままに生きる。
その結果に、表れている言葉といえる
だろう。
そのほか、「JJ」誌面には、お嬢さん、
モテ、かわいい、がとにかく踊った...。
備考:この内容は、
2011-5-20
発行:成美堂出版
監修:黒川伊保子
著者:感性リサーチネーミングラボ
「売れる!ネーミングの秘密」
より紹介しました。