「くまとやまねこ」を読んで 4年1組 N村 あおい
このお話は、クマの仲良しのこ小鳥が
○んでしまったところから、始まります。
クマは、仲良しの友だちが、突然、○んで悲しく
なって、きれいな小さな箱を作り、その中に
小鳥を入れて、花を敷きつめます。
私は、お爺ちゃんが、○くなった時の
ことを思い出しました。
私が、1年生になった春の日でした。
その日は、友達の誕生日会に行くはずだった
のですが、朝、早くに電話が鳴ったあと、急に、家中が、
バタバタして、九州のお爺ちゃんの家に、
行くことになりました。
よく、わからないまま、電車に乗って、
ようやく着くと、いつもは、笑って、私たちには、よく
わからない言葉で、話しかけてくれるお爺ちゃんが、
箱の中で寝ていました。
今でも、私は、○というものが、どういうもの
なのか、よく、わかりません。
うまく説明できません。
もちろん、1年生の頃も、そうでした。
でも、箱の中のお爺ちゃんに、触った瞬間に、
そのあまりの冷たさに、
「これが、○なのかな?」と、強く感じました。
そして、急に、怖いような、悲しいような気持ちになって、
わんわんと、泣いてしまいました。
今、考えると、もう、
お爺ちゃんにが、笑ってくれないこと、
話しかけてくれないこと、頭をなでて
くれないことを、体で、すぐに
感じたからだと、思います。
私が、お爺ちゃんに、触って実感したことを、
クマは、川沿いで会った山猫が、
弾くバイオリンの音で、実感したのだと思います。
クマは、バイオリンの音を聞きながら、
小鳥と一緒にした楽しかったことを、
思い出します。
森の泉で水遊びをしたこと。
木の実の数を数えたこと。寝坊のクマを
クチバシで起こしたこと。
クマは、小鳥のことを思い出すと同時に、小鳥ともう
会えないことを体で、感じたのでしょう。
この本の表紙には、こう書いてありました。
「だって、僕たちには、ずっと、ずっと一緒
なんだ」。
クマは、小鳥と、そして、私は、
お爺ちゃんと、もう会うことは出来ません。
それでも、ずっと、ずっと、一緒と
いうのは、どういうことでしょうか?
○んだ後に、どうなるかは、私には、
わかりません。魂があるのかはもしれないし、
幽霊になるのかもしれません。でも、
私は、こう考えてみました。
思い出は、生きている人たちが、忘れない
限りなくなりません。私の中にも、
人形ではなく、ミニカーを買ってくれたこと。
レンゲ草で、王冠を作っている間、ずっと、
そばにいてくれたこと。
他にも、おじいちゃんの
思い出が、いっぱいあります。
そういった思い出を、忘れないで
いることが大切なのでは
ないでしょうか?
そして、それが「一緒」
ということでは、ないでしょうか...?
備考:この内容は、
2009-7-1
発行:成美堂出版
著者:湯本香樹実
「くまとやまねこ」
を読んで、
スイスイ!ラクラク!読書感想文
より紹介しました。