山口百恵著「蒼い時・性」...その6 | Q太郎のブログ

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山口百恵著「蒼い時・性」...その6

 

 それにしても、”取材” と称するインタビューを

 

幾度となく受けてきて、この人たちは、どこまで

 

真剣に活字の重さを,考えているのだろうか? と、

 

倍ほども年齢の人たちに対して、思ってしまう

 

ことが、しばしばあった。

 

 

 

ある人は、質問事項を

 

すべて考えてきて、あとは、私の答えを当てはめる

 

だけだった。

 

 

 

また、ある人は、理由もなく

 

自分自身をひけらかして終わりだった。

 

 

 

そしてまたある人は、単に取材をしたという状況証拠を

 

作りに来るだけだった。

 

 

 

ここに、”性” ということに対しては、

 

真剣な尋ね方をした人は、1人として

 

いなかった...。

 

 

 

 

 男性相手に週刊誌のインタビューが、

 

興味本位で、「あなたは、処女ですか?」と聞いてみたり、

 

いくつのときに、初体験だったのですか? とか、

 

その相手は? とか...

 

 

 

そのいずれもが、真摯な響きを

 

伴っていなかった。適当に核心から外れた

 

質問の繰り返し、私は、この種のインタビューには

 

辟易していた...。

 

 

 

 

 1人の女が、処女であるか否か、そんな

 

ことで、その人が判断できるわけはないし、第一、他人が

 

踏み込んでよい部分ではない。私が、

 

女になったのが、14歳でも16歳でも、つい最近でも、

 

私は私、それ以外の何者でもない。

 

 

 

 

 いつか、初潮を迎えたのと同じ、女としての歴史の中のひとつの

 

事実にしかすぎないのだ。もし真剣に、

 

「貴女の性は?」と尋ねられれば、私は、いつでも

 

正面から答えようと思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山口百恵 | ソニーミュージックオフィシャルサイト

 

 

 

 私が、男と女の性愛を知ったのは、

 

横須賀の学校へ通っていた頃だった。知る手段(すべ)は、

 

いくらでもあった...。

 

 

 

 

 雑誌、友人同士の会話、

 

近所の先輩である女性の行動...

 

 

 

その女性は、同じ団地に住む、

 

私より少なくとも5つは、年上だったと記憶している。

 

 

 

今、思えば ”進んでいる” 女性だったのかも

 

しれない。彼女が中学生、私が小学校低学年。

 

 

 

 お姉さん、お姉さんと慕う私に、

 

彼女は、自分のボーイフレンドを

 

 

 

紹介してくれた。腕を組んで学校から

 

帰ってきたり、団地の公園でデートしてみたり、

 

悪気のないオープンな交際だったのが、

 

 

 

口うるさいご近所雀たちが、

 

井戸端会議で、あれやこれやと

 

語り継ぎ、いつの間にか、その女性は、「不良」

 

とか「あばずれ」というレッテルを、貼られて

 

しまうようになっていた。

 

 

 

 

 しかし、彼女や、そのボーイフレンドは、

 

そんな声には耳を貸す様子もなく、

 

デートを重ねていた。私が側にいても、気にも

 

せず、抱擁シーンを展開してみたり、口移しで、

 

何かを食べてみたり、幼心にも、見てはならぬという、

 

気持ちを抱かざるを得ないシーンだった。

 

 

 

 ただ、少しも悪びれた様子のない2人に、憧れに

 

似た気持ちを持ったことも事実である...。

 

 

 

 

 

 

 

備考:この内容は、

昭和58-12-28

発行:集英社

著者:山口百恵

「蒼い時」

より紹介しました。

 

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