第⑥位 「忍風戦隊ハリケンジャー」
旅客機が、飛行マシンに変形して出動する!
戦隊シリーズにおいて、マシンの発進は、
見どころの1つだが、中には、「その発進は、
危ないのでは!?」と、心配になる戦隊もいる...。
「迷惑な科学者」の、P132で、取り上げた救急戦隊
ゴーゴーファイブも、かなり危険だったが、忍風戦隊
ハリケンジャーも、負けてはいない。
ハリケンジャーは、3人の戦隊で、ハリケンホーク、
ハリケンドルフィン、ハリケンレオン
という3台の、シノビマシンを保有する。
普段は、疾風流忍術研究所の格納庫で、
整備を受けたりしているが...、
所長の「日向おぼろ」が、
「発信!」と言って、
キーボードを叩くと、バリバリと、火花に包まれて、
実に意外なものに、転送されて発進する。
空港の滑走路を進むジェット機。
グニャリと、ゆがんだかと思うと、
ハリケンホークに変身!
えっ!? ハリケンホークは、今から
戦闘現場に赴き、
合体してカラクリ巨人・旋風人と
なって大暴れせねばならんはず。
乗っていた乗客や、
パイロットや、
客室乗務員は、どうなるの!?
橋をくぐる客船。前方から光の輪にスキャンされ、
ハリケンドルフィンに変身! 客船は、
デッキが3階建てで、500人は乗れそうだ。そんなに
大勢、危ないところに連れて行かないで~!
遊園地で、ゆったり回る観覧車。その大きな輪の
中を、ジェットコースターのレールが、くぐって
いるから、トウキョウドームシティ・アトラクションズの
大観覧車「ビッグ・オー」と思われる。
そのビッグ・オーが、たてがみとなり、
ジェットコースターのレールが背中となって、
ハリケンレオンに
変身!
観覧車の、お客さんも心配だが、最も
危ないのは、ジェットコースターのレールを一部
だけ持って行ってしまうこと。そこへジェットコースターが、
走り込んできたら脱線し、
大惨事になるよ!
ハリケンジャーは、発進のたびに、大量の民間人を
戦闘現場に連れて行ってしまうのである。
彼らが戦いで役に立つことは無いだろうから、
ただ、連行するだけ。
おぼろ所長は、転送先を再検討
していただきたい...。
備考:この内容は、
2016-3-25
発行:(株)KADOKAWA
著者:柳田理科雄
「空想科学読本 17」
より紹介しました。