【45回転が、良い音なら、なぜ、すべての
レコードが、45回転にならないのだろうか?】
★ レコードの回転数は、33 1/3回転よりは、45回転に
した方が、理論的には、音が良くなることが、わかっています。
いくつかの、理由が考えられますが、たとえば、45回転に
した方が、単位時間あたりの線速度が、速くなる
からです。
しかし、スピードを速くすると、面あたりの収録
時間が減ってきますので、経済性を考えると、それだけ
割高になります。
つまり、音は良くなっても、高く付く
わけです。また、レコードの音の善し悪しは、この
回転数だけで、決まってくるものではありません。
マクロフォンの使い方はじめとする、ミキシングの善し悪しから、
最終工程である、プレスに至るまでの、トータルの
条件が良くなって、始めて音が良くなるわけです...。
ですから、単に、45回転にしたからと言って、音が
よくなるとは、限りません。ダイレクト・カッティングの
レコードとか、デジタル録音を、マスター・レコーディングに
採用したものなどで、45回転にしたレコードが
いくつか発売されていますが、これは、元の録音が
良いので、その良さをを、なるべく、良いままで、レコード化した
いということから、45回転にしたものと、考えて
よいでしょう...。
しかし、一般に、回転が45回転だから、すべて音が
良いとは限りません。購入なさるときには、他の色々な
条件を調べるとか、音の評判などを、チェックして
求められた方が、良いと思います...。
備考:この内容は、
昭和55-7-31
発行:音楽之友社
「オーディオ基礎知識」
より紹介しました。