第②位 「ウルトラQ」
夏の東京を氷漬けにした
冷凍怪獣「ペギラー」!
いきなり怪獣かよ! と、驚かれる読者も
いるだろうけど、あたりを凍りつかせる能力を比べる
ランキングで、冷凍怪獣「ペギラ」は、外せない。
『ウルトラQ』で、2度に、わたって驚くべき冷凍能力を
見せつけた。
第5話「ペギラが来た!」では、マイナス130℃の
冷凍光線を吐いて、南極にやってきた
日本の観測隊を襲った。ただでさえ、寒い南極を、もっと
寒くしたわけで、観測隊も、本当に困っただろう...。
ここで、取り上げたいのは、第14話「東京氷河期」
での活躍だ。なんと、真夏の東京に現れ、
みるみる氷漬けに...!
真夏の厚い東京を寒くしたのだから、
インパクトも大きかった!
画面の迫力から、ここでは、東京23区全域を
凍らせたと考えよう。また、他の人々は、気温20℃
から、マイナス10℃に、冷やす前提で計算しているが、
「真夏の東京」と、限定されているので、
”ペギラ”だけは、気温30℃から、マイナス10℃に、
冷やすと考えよう...。
東京23区の上空には、62億t の空気がある。
東京の真夏の湿度は、平均70%ぐらいだ。この気温と
湿度の時、62億t の空気には、1億1千万t の
水蒸気が含まれる。
ペギラも、明らかに
”エルサタイプ”で、これを、
マイナス10℃にまで、冷やすために、
奪った熱は、80兆キロカロリーである。
さすが怪獣、ケタ違いの冷凍能力ですね...。
でも、こんなに、
かわいいんですよ。
備考:この内容は、
2016-3-25
発行:(株)KADOKAWA
著者:柳田理科雄
「空想科学読本 17」
より紹介しました。