空想科学「驚きの飛び方ベスト5」...その5(最終回) | Q太郎のブログ

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パクリもあるけど、多岐にわたって、いい情報もあるので、ぜひ読んでね♥
さかのぼっても読んでみてね♥♥

 

gジラ対ヘドラ に対する画像結果

 

 

 

第①位 「ゴジラ対ヘドラ」

 

 

 ゴジラが空を飛んだ!

ただし、後ろ向きに!

 

 

 

 空を飛ぶ怪獣はたくさんいて、多くは、翼を羽ばたいて飛ぶ。

 

恐竜の時代にも「翼竜」が、存在したのだから、ラドンやギャオスのように

 

翼を持つ怪獣は空を飛んでも、不思議はないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

ガメラ空を飛ぶ に対する画像結果

 

 

 

 だが、翼を持たないのに空を飛ぶ怪獣もいる。

 

メジャーなところではガメラだ。この怪獣は、

 

どう見ても甲羅の接線の方向に火を吹き出して、

 

ネズミ花火のように激しく回転しながら

 

マッハ3で空を飛ぶ!

 

 

 

 いま思うと、とっても変。だが、子どもの頃は、

 

これがカッコよく見えた。フリスビーだって

 

くるくる回転しながら、きれいに飛んでいく

 

のだから、ガメラが、回転しながら飛んでも不思議は

 

ない・・・というイメージだったのだろう。

 

 

 

 ところが、この飛行法は科学的に考えると、

 

何かと問題が多い。

 

 

 

 まず、ジェット噴射の力が、カラダの回転に

 

消費され、前進する力が生まれにくい。そのうえ、

 

接線方向の噴射を続けると、回転は、

 

どんどん速くなり、強烈な遠心力が発生して、

 

せっかく収納していた手足が、飛び出してしまう可能性が!

 

 

 

 そうなると、手足がジェットのガスで

 

焼けてしまうか、手足で噴射口がふさがれて、

 

空の彼方で単なる「回るカメ」になってしまい、

 

マッハ3で落下してくる!

 

 

 

 う~む、あの

 

カッコいい飛び方が、科学的に考えると、なかなか

 

キビシイことになる...。

 

 

 

 最後に考えたのはゴジラの飛行。これは、

 

映画で見たときから、全然カッコよくなかったから、

 

もう遠慮なしに、科学全開で考えてみよう。

 

 

 

 身長50m、体重2万t の「ゴジラ」が空を飛んだ

 

のは、たった1度だけ。それは、映画「ゴジラ

 

対ヘドラ」でのことだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 敵のヘドラが空を

 

飛んで逃げていくと、ゴジラは、ヘドラに背を向ける。

 

そして、しっぽを両脇の間に、はさみ込む

 

ようにして、くるりと丸めると、口から放射能火炎を

 

吐いて、その勢いで後ろ向きに飛び始めるのだ。

 

そ、そんなのアリ、ですか?

 

 

 

 計算してみると、そんなのナシ、とは言えない。

 

口から激しい勢いで火炎を吐けば、ジェット

 

噴射と同じように反作用が働くから、後ろ向きに

 

飛ぶこと自体は、不可能では無いのである。

 

 

 

 ただし、映画のような飛び方は、明らかに

 

無理だ。

 

 

 

物体が空を飛び続けるためには、「前進

 

するための推進力」と「空中で体重を支える力」の

 

2つが必要になる。真後ろに放射能火炎を吐く

 

だけでは、推進力は生まれても、体重を支える力は生まれない。

 

 

 

 では、どうするか?体重を支える力を生むには、

 

放射能火炎を斜め下に向かって吐けばよい。

 

ただし、現状のように体を丸めたポーズでは、

 

ゴジラも丸めた体の接線に近い方向に火炎を吐く

 

ことになるため、ガメラのように激しく回転するだけ。

 

 

 

違うのは、ガメラは、横回転だったが、

 

ゴジラは、縦回転になることぐらいだ。つまり

 

ゴジラは炎を吐き吐き後方へ転がっていく!

 

 

 

 これを解決する唯一の方法は、火炎の延長線が、

 

体の重心を通るようにすることだ。すなわち

 

体をまっすぐに伸ばし、お尻を頭より高く持ち上げて、

 

斜め下を向いて飛んでいこう!

 

 

 

 

 

 

 

ガメラ空を飛ぶ に対する画像結果

 

 

 

 う~ん、こんな変なスタイルが怪獣王の

 

飛び方としてどうなんだ? とも思うけど、最大の

 

武器である放射能火災を飛行に活かすという

 

発想は、「オドロキの飛び方」という意味において、

 

筆者が、20年間研究してきた中では、これに、

 

勝るものはないと思います・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

備考:この内容は、

2016-3-25

発行:(株)KADOKAWA

著者:柳田理科雄

「空想科学読本 17」

より紹介しました。