立川談四楼「先立つ不幸」... | Q太郎のブログ

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パクリもあるけど、多岐にわたって、いい情報もあるので、ぜひ読んでね♥
さかのぼっても読んでみてね♥♥

 

 

「ケンケンガクガク」という人と、

 

「カンカンゴウゴウ」と言う人では、同じ間違いでも

 

どちらが多いのだろう? 思わず発音し、

 

あれ? おかしいぞと思い、ケンケンゴウゴウ、

 

あるいは、カンカンガクガクと言い直し、

 

しかし、当人は、なぜか不安に駆られ、

 

また、ケンケンガクガク、カンカンゴウゴウと

 

間違った世界に舞い戻ってしまうのだ、

 

私のように・・・。

 

 

 

 

 いま、辞書を引いて驚いた。侃々諤々(かんかんがくがく)は、

 

かろうじて知っていたが、ケンケンゴウゴウは「喧々囂々」と書くのだ。

 

いやぁ こんな難しい字だったとは・・・。

 

 

 

 

 人間、案外思い込みの強いもので、間違って覚えてしまったものは、なかなか修正

 

できない。親しい人が指摘してくれればよいが、そうでない場合、気まずさを考え、

 

控えるのが普通で、ましてや、功成り名を遂げた人などは、裸の王様同然だろう。

 

心中お察しいたしますって、気が付かないのだからいいが・・・。

 

 

 

 幸い私には、様々なチェックが入る。ありがたいことだ。高校2年生で首相を

 

「シュソウ」と言って友達にバカにされた。これはありがたかった。

 

大変傷ついたが・・・。

 

 

 

 機嫌がいい、上機嫌、の「機嫌」をつい「気嫌」と書いてしまい、そのつど

 

編集者に叱られる。気分がいいのだから上機嫌なのだという思いがあるから、これが

 

なかなか直らない。つまり得心していないのですね私は。

 

だから、何度でも間違えるのです・・・。

 

 

 

 

 

 

 

「先立つ不幸」とも何度も書きました。もちろん「不孝」が正しいのですが、

 

あら不思議? これが編集者や校正者をすり抜けて、何度も活字になって

 

しまったのです。ある時、ある編集者に指摘されてビックリ仰天! 孝行の反対語

 

という視点があれば間違いは、無いのでしょうが、私には幸福でない状態。

 

それは、不幸という短絡が強固にあるわけで、これは勉強になりました・・・。

 

 

 

 

 

 ふと思いつき、リサーチしました。

 

「ねぇ、先立つフコウのフコウってどう書くの?」と。

 

呆れました。10人が10人、「不幸」と書いたのです。

 

で、仕掛けました!

 

 

 

 

拙著『師匠!』(新潮社)という短編小説集の1つに「先立つ不幸」との

 

タイトルを付けたわけです。鬼の首でも獲ったかのような 苦情の○到を期待して・・・。

 

 

 

 指摘は、たった1本でありました。ま、気が付きつつ面倒くせえという人もいた

 

のでしょうが、みなさんも周辺取材をしてみて下さい。かなりの確立で「不幸」が

 

出ますから・・・。

 

 

 

 

 

 「汚名挽回」という人も多い。汚名を取り返してどうするんだよ? とツッコミを

 

入れたくなるが、かなりの人が言っちゃってますね。

 

そうと気づく前の私のように・・・。

 

 

 

挽回するのは名誉であって、汚名は、やはり返上するものでしょう。

 

しかし、人間、いったん覚えたものは、なかなかねえ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

備考:この内容は、

2010-4-20

発行:光文社

著者:立川談四楼

「声に出して笑える日本語」

より紹介しました。